トヨタ vs グーグル 
激化する人材争奪戦

次世代自動車をめぐる「覇権」争いが始まっている
9月4日に開かれた記者会見の様子。一番右がプロジェクトリーダーに就任したGill Pratt氏 〔PHOTO〕TOYOTA USA

ゴールドラッシュを迎えた自動運転開発

自動車産業とハイテクIT業界の間で激しい人材争奪戦に火がついた。

今月頭にトヨタ自動車が米スタンフォード大学、MITと共同で始めた研究プロジェクトでは、ロボットやAI(人工知能)の分野で名高い研究者Gill Pratt氏が、そのリーダーに就任した。

これに対しグーグルは今週、米フォード自動車の技術職や韓国・現代自動車の米国法人責任者などを歴任したJohn Krafcik氏を、自動運転車プロジェクトの責任者として招聘した。

また今年の夏には(自動運転車の開発に乗り出したと噂される)アップルも米テスラ・モーターズのエンジニアを採用するなど、IT業界と自動車業界との間で引き抜き合戦が目立ち始めている。

一方、アプリを使った配車サービス大手の米ウーバー(Uber)も最近、カーネギーメロン大学等からロボット分野のエンジニアをごっそり引き抜いている。

これに先立ち同社は、AIやロボット技術を開発する研究所を新設したが、そこで働くエンジニアを確保するためだ。地図・安全技術などと並んで、同研究所の大きな目的の一つが自動運転車の開発。将来は、これを使って配車サービスを自動化することが狙いと見られている。

以上のような人材獲得競争は、自動運転車が今、従来の(どちらかと言えば)研究開発寄りのフェーズから、ビジネス化のフェーズへと完全に移行したことを反映している。