オリンピック
新国立競技場に新たな問題が浮上!
スーパーゼネコンも怯む「過酷すぎる建設条件」が明らかに

【PHOTO】gettyimages

スーパーゼネコンも怯んだ

本命は大成で、対抗はどこか――。

東京オリンピックの混乱を象徴する新国立競技場の業者選定。第一段階となる9月18日の公募締め切りを経て、年内に優先交渉権者を選定することになっているが、早くも大成建設の絶対優位が動かない状況となっている。

理由は、白紙撤回されたザハ・ハディド案の旧計画で、スタンド部分を担う施工予定業者だったこと。また、取り壊された旧国立競技場を1958年に完成させ、「ウチの事業」という思いが村田誉之社長以下、社員に至るまで浸透していること。

さらに、審査基準が厳しく、採算割れの危険性があるのに、「納期に遅れるなどしたら国家的批判を浴びるのは必至」のリスキーな案件で、参加業者が圧倒的に少ないこと、などである。

9月1日から開始された公募の条件の厳しさは、ゼネコンのみならず、発注側の政府関係者も認める。

「設計と施工を一体化した『デザインビルド方式』なので、設計業者・建築家はゼネコンと組まなければならないが、これだけの工事を限られた納期のなかで仕上げられるのは、スーパーゼネコン(大成、鹿島、清水建設、大林組、竹中工務店)5社に限られる。しかも、5社が怯む内容だ」

事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)が示している業者選定の評価基準のなかで、最も高い評価項目は「コストと工期」である。これが140点満点のうち半分の70点を占めており、内訳は「事業費の縮減の実現性」が30点、「工期短縮の実現性」が30点、「維持管理費の抑制策の的確性」が10点となっている。

つまり、求められているのは、総工費上限の1550億円と2020年4月末竣工を視野に、それよりどれだけ「安く」「早く」できるかであり、工期については、「短縮の目標として20年1月31日とする」という一文が、さりげなく盛り込まれている。

3ヶ月の工期短縮は、国際オリンピック委員会(IOC)や東京都が求めている目標だが、ただでさえ厳しい工期をさらに前倒しにしろというのだから、大成以外のゼネコン各社が怯むのも無理はない。

しかも舛添要一東京都知事が繰り返しているように、「安かろう、悪かろう」ではダメで、デザイン性に機能性まで要求されている。