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ペットを飼ったら「胃がん」になる

顔をペロペロされるのは危険です
週刊現代 プロフィール

実際、中村氏らが行った調査によると、日本全国のピロリ菌陰性患者で胃MALTリンパ腫を患っている人の6割がハイルマニイに感染していたという。

中村氏らの共同研究者である、北海道大学大学院医学研究科特任講師の間部克裕氏が語る。

「ハイルマニイ感染者はピロリ菌感染者に比べて、胃MALTリンパ腫が発症する確率が7倍も高くなったというデータもあります。胃MALTリンパ腫は一般的ながんとは違い、原因となる菌を除菌することで治る確率が高くなります」

ハイルマニイは主に犬やネコ、豚など、ペットや家畜として飼われている身近な動物から感染すると考えられており、中村氏も「ペットを飼っていることは、現状分かっている唯一の危険因子だ」と指摘している。

以前からペットを飼うことで感染の危険があることは言われてきた。'94年のドイツ人研究者らの論文によると、ハイルマニイ陽性患者125人のうち、7割が動物との接触歴があったという。

しかも厄介なことにこの細菌は感染力や毒性も強いのだ。

では、ペット愛好家を脅かすハイルマニイは、どんな時に人に感染してしまうのか。

まず、最も危険性が高いのが口の周りをペットに舐められる行為だ。もちろん、ペットとのキスも危ない。感染している犬やネコを見た目で見分けることができればいいが、それも難しい。

「細菌を持っているペットとの濃厚な接触、つまり口の周りを舐められたり、口移しで食べ物を与えたりといった行為で感染することがあります。特に粘膜と粘膜とが触れるほどの濃厚な接触は、感染の確率が高くなります」(麻布大学獣医学部教授の宇根有美氏)

冒頭の山田氏のようにペットに顔を舐められないように気をつけていれば安心かというと、それだけでは完全に防ぐことはできない。直接的な接触ではなくとも、間接的に感染することもあるからだ。

家族にもうつる

ペットと食器を使いまわしたり、自分が食べている物をペットに舐められたりして、間接的に唾液が体内に入ってしまえば同じこと。菌を持った動物に舐められたあと、他の人とキスをすれば、相手が感染する可能性もゼロではない。