雑誌 企業・経営
「スプーン一杯の砂糖で、人は幸せになれる」
国内砂糖販売トップ!三井製糖・飯田社長が追求する「働く喜び」

三井製糖・飯田雅明社長に聞く

「スプーン印」の砂糖で知られる三井製糖。国内砂糖販売のトップシェアを誇る同社は、アジア圏の砂糖メジャーを目指し、積極的な海外進出策をとる。国内向けには、ゆっくり消化吸収される糖質・パラチノースと砂糖をミックスした『スローカロリーシュガー』を発売。糖尿病など生活習慣病のリスクを低減するには、消化吸収の速度など、カロリーの「質」も考慮すべきと謳っている。社長は三井物産出身の飯田雅明氏(63歳)だ。

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いいだ・まさあき/'52年、神奈川県生まれ。'77年に一橋大学商学部を卒業し、三井物産へ入社。'91年に米国マサチューセッツ工科大学スローン経営大学院でMBAを取得し、以降、米国三井物産ニューヨーク本店GM、常務執行役員物流本部長など要職を歴任し、'10年より現職

現場主義

趣味は「野良仕事」。決してガーデニングのようなお洒落なものでなく、自分の手でサトウキビを育てているんです(笑)。徳之島(鹿児島県・サトウキビの産地)から送ってもらった株を、育てられる北限の千葉県に植えたのですが、なんとか芽吹いてくれました。休日に畑に行き、陽射しの下で2~3時間かけて雑草をとると、1リットルくらい汗が出てヘトヘトになります。でも、自分で育てるうち、何となく「今年の天気だと宮古島や徳之島の収穫量はこれくらいかな」とわかるようになってきました。

存在理由

学生時代、ボランティアで都会の、小児病を患う子どもなどを率い、北海道で1ヵ月くらいキャンプをしたことがあります。ただのボランティアではなく、様々な大学から学生を集め、建築学科の学生には小屋を作ってもらい、医学部の学生には子どもの体調ケアをしてもらうなど、率いていく側も楽しめる企画にしたんです。プラスアルファを考えました。前任者が10の結果を残したなら、それを、いかに12にするか。そこに自分が存在する価値があると思うんです。

創造力

三井物産ではいくつも思い出深い仕事をしました。東京ディズニーランド開園の時、アトラクションの多くは、アメリカで製造されたものを日本に輸入しました。細かく分けると何万点にもなるモノをすべて、税関を通過させていたら、開園に間に合わない。そこで、海外のサーカスや交響楽団の方たちが道具を持ち込む時に使う手続きを参考に、何とか税関を通しました。

'89年、横浜開港130周年の時には来日した豪華客船上でのイベントを企画しました。船のチャーター料が高く採算は厳しかったのですが、客室をホテルにし、ウエディングや着物の展示会を実施して黒字を出しました。私が仕事で最も大切にしているのは、「こんなこともできるのでは?」と想像するイマジネーションと、クリエイティビティなのです。