御嶽山はなぜ噴火警戒レベル1だったのに噴火したか
火山国で暮らす私たちが知っておきたいこと(5)
2014年に噴火した御嶽山。その噴火警戒レベルは「1」だった〔photo〕gettyimages

なぜ噴火警戒レベル1だった御嶽山は噴火したのか? これまでの噴火の「間隔」から予測はできないのか?

このたび刊行される日本火山学会編『Q&A 火山噴火 第二版』から、誰もが気になる疑問をピックアップ、6日連続で本書の一部を特別公開します(第5回)。 【→第4回はこちら


 

噴火警戒レベルってなに?

【Q105】 噴火警戒レベルはどのように運用されるのですか? 2014年の御嶽山ではレベル1(平常)のままだったのに噴火してしまいましたが、どうしてですか?

――A 噴火警戒レベルは、噴火が起きた場合の影響の範囲の大小で、レベル1から5まで定めています。

通常の状態がレベル1ですが、活火山であることを踏まえ、火口に接近する時は注意が必要です。2014年の御嶽山の噴火の後、レベル1の「平常」という言葉は、「安全だ」と誤解されるおそれがあるため、2015年5月18日より「活火山であることに留意」という表現に変更されました。

レベル2、3は火口周辺への影響、レベル4は火山周辺住民の避難準備、レベル5はそれらの住民の避難が決められています。警戒レベルを上げるには気象庁が火山ごとに規則を設けていて、それに基づいて実施しています。

御嶽山の2014年9月の噴火の約半月前には地震回数が多くなる前兆現象が認められましたが、2日ほどで回数が元に戻ったこ とと、前回の噴火の前に見られた山体が膨らむ現象が観測できなかったためにレベルを上げませんでした。

噴火ごとに前兆現象の現れ方が異なるのも、小さな水蒸気噴火の特徴かもしれません。