表参道の不動産価格はどこまで上がるか?
【物件選びの知恵020】
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今年は過去10年で最高値

港区南青山、北青山、そして渋谷区神宮前。銀座と並ぶ高級ブランド集積地であり、超高級住宅街でもある。

23区内の中古マンション価格は、この数年で上昇していると言われているが、当然ながら表参道界隈も例外ではない。

2006年1月から2015年8月までの間に、表参道駅から徒歩10分圏内で取引された中古マンション成約平均単価を調べてみると、次のグラフが得られた。

このグラフは、公益社団法人東日本不動産流通機構が運営する「レインズ」(不動産業者が利用できるウェブサイト)に登録された取引事例を、筆者が各年度ごとに回帰分析し、築20年のマンションに換算した成約平均坪単価である。

2007年に一度ピークを迎え、サブプライムローンとリーマンショックの影響で価格は下落、2011年の東日本大震災を経て、2012年が底となり、その後、上昇トレンドに突入する。2015年の価格は2007年のピークを越え、坪あたり389.2万円にまで上昇。2012年から2015年で40.31%、年あたり11.9%の価格上昇となっている。

ところで、不動産価格は、賃料と期待利回りで決まる。簡単な式で表すと、「不動産価格=年間賃料÷期待利回り」となる。

賃料が今後上がると予想されるならば、不動産価格は上昇するし、下がると予想されれば不動産価格も下落する。

期待利回りが今後下がると予想されるなら、不動産価格は上昇し、上がると予想されるなら、不動産価格は下落する。

ところで期待利回りは、リスクプレミアム(投資家が不動産投資リスクを負う以上、最低限欲しいと考える上乗せ分)と10年国債利回り(リスクのない金利)の合計を言う。

つまり、不動産価格は、「賃料水準」「リスクプレミアム」「10年国債利回り」という3つの要素で変動するわけだ。