[サッカー]
大野俊三「ハリルジャパンは激しさを見せよ」

〔photo〕gettyimages

高さ対策の前に見直すべきこと

 最下位に終わった東アジア杯は、国内組の弱さが露呈した大会となりました。ボディコンタクトや判断のスピードはやはり海外でプレーしている選手と比較すると劣ってしまいます。個の力で局面を打開したり、ボールを奪い返すといった部分で物足りなさを感じました。

 個を補う組織力の面でもテレビ画面を通じて、選手たちが何をしたいのか、意図が見えてきませんでしたね。そつなくプレーはしているものの、何が何でもゴールを奪い取ろうとする姿勢が見えなかったのは、とても残念です。

 守備の面では北朝鮮戦での2失点に代表されるように高さへの対応が課題として指摘されました。とはいえ、背の高い代表クラスのDFは急には現れません。高さ勝負に持ちこまれないための対処が何より重要です。

 たとえば、ハイボールを自由に上げさせないよう、出どころへのプレスをしっかりかけていたのか。外へ展開させるような追い込み方ができていたのか。こういったところに目をむける必要があると感じます。

 前線でのプレッシャーができていれば、ボールを奪って、早い攻撃に転じることもできるでしょう。高さへの対応の前に守備の基本をもう一度見直してほしいと思います。

 これで対アジア勢は4試合連続で白星なし。9月のW杯2次予選でも、日本はマークされる存在として、タフな戦いを余儀なくされるでしょう。これを打破するには何が求められるでしょうか。僕は相手に脅威を与える激しさだとみています。きれいなサッカー、足先だけのサッカーでは、引いて守る相手を崩し切れません。

 まずはアグレッシブに戦い、仕掛ける。相手に息つく暇を与えないことが大事です。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はペナルティエリア内でファウルをもらうような動きも選手たちに要求していますが、これも仕掛けの数を増やさなくては落ち着いて対処されてしまいます。単にファウルを誘うのではなく、せざるを得ない状況に追い込む。相手を圧倒する戦いを見せてほしいものです。