金融・投資・マーケット 中国
大荒れのマーケットはどう収拾するのか?
中国経済悲観論を素直に反映する局面は長くは続かない

8月25日の株価 〔PHOTO〕gettyimages

現在のマーケットの混乱は何が原因か

今週のマーケットは大荒れである。株式市場だけではなく、為替市場も激しく乱高下している。

これまで下落基調で推移し何度か1ドル=125円にトライしてきたドル円相場も、瞬間的にだが、1ドル=116円台に急騰した。実態はよくわからないが、外為市場のキャリートレードで「日本円売り他国通貨買い(現在は米ドルが主流と思われる)」のポジションをとっていた投資家は大きな損失を被ったことだろう。

また、25日の日本株市場も乱高下した。JASDAQ上場の中小型株の中には、1日で10%以上下落した銘柄も少なくなかったので、「好業績銘柄」という誘い文句に乗って中小型株に投資していた投資家も大きな損失を被った可能性がある。

さて、今回のマーケットの乱高下の主な理由は、中国経済の減速だといわれている。特に、株式市場の乱調の直接的な原因は、中国の政策当局が何の前ぶれもなく、人民元レートを断続的に切り下げたことだった。

中国の場合、人民元レートの切り下げは金融緩和を意味することが多いので、通常であれば、株式市場にとってはプラスに働くはずである。だが、メディアの報道では、今回の通貨切り下げが、中国経済の実態が極めて悪いことの象徴のように捉えられ、逆に世界中の株価の下げ要因になってしまったということである。

だが、中国経済の現状についての懸念は、すでに様々なメディアを通じて喧伝されていた。たぶん、投資家の中で中国のGDP統計を信じている者は皆無であろうし、信頼できる経済統計を総合すると、すでにマイナス成長に陥っている可能性も指摘されて久しい。世界中の投資家が、ほんの3%程度の人民元の切り下げで、「目を覚ました」とは考えにくいのである。

そこで、筆者は、今回のマーケットの混乱は、欧米を中心として、「価格先導力」のある投資家(ひとまとめにするのはいかがなものかと思うが、わかりやすくいえば「有力ヘッジファンド」)の利益確定、もしくは換金売りが、彼らが取引しているブローカー等を通じて多くの投資家の間に伝播したのではないかと考えている。

9月の利上げ実施が確実視されていたが・・・ 〔PHOTO〕gettyimages
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