雑誌 ドクターZ
この報道番組は財務省の広報なのか?〜消費低迷の真の理由を隠す不可解

GDPのマイナス転落「原因」と「対策」

〔photo〕gettyimages


消費低迷の真の理由は?

4-6月期のGDP一次速報は年率換算1・6%減だった。発表当日はNHKでニュース速報として流されるなど話題になった。民放のニュース番組でも取り上げられていたが、日本テレビの『NEWS ZERO』の解説は、その方向と中身が問題だった。

エリート官僚の息子である櫻井翔がキャスターとして解説していたが、今回のマイナス成長について、エコノミストはすべて的中していたとの旨を述べ、そのエコノミストの説明を紹介していた。

本コラムでは、エコノミストの予想はあてにならないと書いてきた。具体的には、GDP速報発表の3ヵ月前の予想はまったくあてにならない。今回の場合も、3ヵ月前にはプラス予想をしている人も多かった。

しかし、8月になって4-6月期の各種統計が出そろうと、4-6月期のGDPはほとんど予想できるので、直前の予想は当たるに決まっている。それをわざわざテレビで取り上げたところに呆れた。

その解説で、消費と輸出が落ちたという指摘はいい。事実、年率換算1・6%減は前期比0・4%減だが、消費減少と純輸出減少の寄与度は、それぞれ0・4%減と0・3%減だった。

輸出の減少の背景に、中国などの景気後退があるというのもいい。問題は消費減少の理由だ。

櫻井翔の解説の後に、財務省出身のメインキャスター村尾信尚が解説したのは、将来不安で消費が伸びないというものだった。消費の低迷の真因は'14年4月からの消費増税であるのに、消費増税には一言もふれない。その一方で、「将来不安で消費低迷」と、財務省のよく言うセリフそのものを語ったので笑ってしまった。