密室政治と馴れ合いが日本をダメにする!
オリンピック問題に学ぶ「情報公開」の重要性

【舛添都知事日記】
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この国の将来は大丈夫か?

今の日本は、独裁国家でもなければ封建社会でもない。開かれた民主主義国家であり、多様な政治勢力が拮抗し、牽制し合う多元主義社会である。それが、自由を担保し、経済的繁栄を呼んでいる。

敗戦から70年、苦難の道のりであったが、復興を遂げ、豊かさを実現した先進国となった。世界を見渡してみても、そうでない国が多数ある。お隣の北朝鮮が、その最たる例である。

政治制度こそ、繁栄か貧困かを左右する最も重要な要素である。創造的破壊に繋がるイノベーションを生み出すのは、開かれた多元主義である。このことを世界の歴史を遡って説明したのが、2012年に出版されたDaron Acemogulu & James A. Robinson, "Why Nations Fail: The Origins of Power,Prosperity,and Poverty"である。

幸い、邦訳も翌年に出版されている(ダロン・アセモグル&ジェイムズ・A・ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか:権力・繁栄・貧困の起源』鬼澤忍訳、早川書房)ので、多くの人に読んでもらいたい。

とくに、国会議員には、この本くらいは読んでおいてもらいたいものである。近代憲法の原則である立憲主義を理解していない議員がいることに驚愕した話は、拙著『憲法改正のオモテとウラ:憲法改正とは政治そのものである』(講談社現代新書)にも記したが、政権の中枢にいる首相補佐官やツイッターで無知をさらけ出している衆議院議員を見ていると、この国の将来は大丈夫か? と思わざるをえない。

立憲主義は、多元主義を担保するものであり、経済的繁栄のために不可欠な要件である。立憲主義を否定する選良たちは、日本がお隣の独裁国家のようになってもよいと思っているのであろうか。