安倍総理はなぜ「本当にやりたいこと」を堂々と言わないのか

佐藤優メルマガ 文化放送「くにまるジャパン・発言録」より
〔PHOTO〕gettyimages

佐藤: ちょっと乱暴なんですが、本音の分析を言ってみてもいいですか。

邦丸: はい。

佐藤: 安倍さんは非核三原則を非核二原則にしたいんじゃないですかね。

伊藤: 二原則というと、どれが外れるんですか。

佐藤: 二原則は、核兵器を「持たない」「作らない」。

邦丸: 最後の「持ち込ませない」が外れるんですね。

佐藤: 要するに、「抑止力」と言いますよね。抑止力というのは、目の前で鉄砲を突
きつけて引き金に手をかけているということなんですよ。沖縄の海兵隊なんて、そういう意味では抑止力にならないの。抑止力は、核兵器なの。ということは、いつでもアメリカの核を日本領内に持ち込ませるということによって、抑止力は担保されるわけですよね。ですから、抑止力論者というのは、「持ち込ませる」という考えになるわけですよ。ですから、非核二原則にして「持ち込ませる」という形にしたいという思いがすごく強いんだと思うんです。

事実、沖縄密約のなかで、実は持ち込んでいたんだということが明らかになっているでしょう。だから、非核三原則というのは建前で、実態はずっと非核二原則だったわけです。それをだんだん実態に近づけたいと思っているのではないですかね。私はそういう見方をしているんです。

邦丸: 戦後、佐藤栄作さんもかかわったことに関して言うと、沖縄には核があったという話が、もう周知の事実のように伝えられていますよね。

佐藤: 沖縄の核だけではなくて、横須賀や佐世保に入港したアメリカの航空母艦は、日本に入るときだけ核を外しているとは考えられないですからね。

邦丸: そうですね。そういった意味では、有名無実化しているとはいえ、野党の追求は当然かと思うんですが。

佐藤: そう思います。ですから、安倍さんの最大の問題というのは、本当にやりたいことは何なのかということ。これをもう少し正直に言わないといけないんですよね。非核二原則に変更したいんだったら、そう言えばいいんですよ。それで、議会で国民的な議論をすればいいんですよ。

・・・この続きは、佐藤優「インテリジェンスの教室」Vol.066(2015年8月12日配信)に収録しています。

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