緩い地盤、水害の危険……「北千住リスク」について考える

【物件選びの知恵018】
田中 歩
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水害リスクも考慮せよ

低湿地や田んぼだった場所は当然ながら地盤は良くない。ただし、地盤に見合った地盤改良や建築を行えば、問題ない住まいが作れることは言うまでもない。

もう一つ重要なのは、水害への備えだ。「歴史的農業環境閲覧システム」の地図をご覧いただくと、現在の荒川がないことに気付く。荒川は、大正時代から昭和初期にかけて人口的に作られた放水路であり、当時の一大治水事業であった。したがって、荒川放水路が出来る前の時代と現代では、水害リスクは全く異なり、当時と比べれば水害リスクは小さくなっているはずだ。

しかし、昨今の温暖化や異常気象の影響で、未曾有の豪雨により浸水するリスクがないわけではないので、そうしたリスクについても理解した上で購入を検討することが大事だろう。

蛇足になるが、荒川が決壊するような事故が発生した場合のシミュレーションを国土交通省が行っているので、万が一の場合を想定した備えを十分に検討しておく必要はあるかもしれない。
https://www.youtube.com/watch?v=hE4oVRwvMf8

田中 歩(たなか・あゆみ) 不動産コンサルタント。1991年 三菱UFJ信託銀行(旧三菱信託銀行)入社。企業向け不動産コンサルティング・不動産相続コンサルティングなどを切り口に不動産売買・活用・ファイナンスなどの業務に17年間従事。2009年 あゆみリアルティーサービスを設立。ライフシミュレーション付き住宅購入サポート、ホームインスペクション付住宅売買コンサルティング仲介、不動産相続コンサルティングなどを手掛け、ユーザー目線のサービスを提供。また、設計士・施工業者との連携による空き家再生ストラクチャーを構築(木賃デベロップメント)。2014年11月 さくら事務所執行役員として不動産コンサルティング事業の企画運営に参画。NPO法人日本ホームインスペクターズ協会理事/公認ホームインスペクター。

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