新白河原人13 丸太小屋をつくる5
〜オン・ステージ

【特別公開】守村大『新白河原人 遊んで暮らす究極DIY生活』

←「まえがき」から読まれる方はこちら

丸太小屋をつくる5 オン・ステージ

基礎柱に水糸を張り、きっちりと直角を出し、小屋の寸法の芯墨を打つ。

基礎の上に土台を乗せる。土台には檜かヒバを用いたいところだが、予算に鑑みて、ホームセンターで買ったツーバイ材を3枚抱き合わせて使用した。

床下に断熱材を入れ、土台の上にパネル合板を張り、ステージ完成。わお。これを足場に、いよいよ丸太材を加工して組み上げていくログワーク本番に、突入する。気合が入って、ギュウとげんこつを握っている私。

ちなみに、丸太小屋づくりの現場を「ログサイト」とか「ヤード」と呼ぶ。一本500kg程もある丸太材の加工・積み上げのための移動は、およそ重機に頼ることになるので、作業効率を上げるためにムダのない動線を考慮して、資材や作業場を配置する。ログサイトを設定し、いよいよ気持ちが盛り上がる。用意万端じゃ。

私は今、自分のログサイトのステージの上に立ち、向後の作業にむけ気持ちを整えている。伐採・整地から半年以上の日々を重ね、基礎を設え、丸太の皮を剥き、事は着々と進捗しているように見えるが、あきれたことに綿密な計画も確信も何ひとつない。つまりは無謀。

半ちくな知識を基に、あやしい衝動を信じて自分を押し出してきた。日々、動揺しつつ、よたよた、よろよろ、よちよちと蹌踉(よろ)けながらここまできた。ぶっちゃけ、超不安なのでございます。マジっす。

ステージの上に立ち、天を仰ぎ、祈る。不安、出ていけ! 祈る。祈る。

「かたい信念と、つよい自信がほしい」

祈りと踊りは起源を一にする。自然、気持ちが溢れてくると手足は宙に舞う。盆踊りのような、阿波踊りのような、安来節にも似た、ちょっとヒップホップなつもりで、あやしげなムーンウォークも交え、そんな阿呆な踊りを天に捧げて、明日に向かう。わお。

次へ→

『新白河原人』連載一覧はこちら→

守村 大(もりむら・しん)
1958年生まれの漫画家。モーニング(講談社)にて連載された『万歳ハイウェイ』『あいしてる』『考える犬』など、代表作多数。現在東北新幹線・新白河駅から車で10分の里山で開墾生活をしながら、モーニングにて『新白河原人』の漫画版『ウーパ』を連載中。

守村大・著
『新白河原人 遊んで暮らす究極DIY生活』

講談社 定価:1,500円(税別)

福島県の山中で自給自足を目指す漫画家のイラスト&エッセイ!
冷暖房費・0円。年間食費・約20万円。東京ドーム1個分の雑木林を切り拓き自給自足を目指して暮らす漫画家のスローでもロハスでもない奮闘雑記

 => Amazonはこちら
 => 楽天ブックスはこちら