JAL「2次破綻の懸念」を
私が国会で証言する理由

衆院国土交通委で再建問題を集中審議

 衆議院の国土交通委員会(川内博史委員長)は今日(4月13日)、あえて集中審議を開催して、日本航空(JAL)の 再建問題の調査に乗り出すことになった。

〔PHOTO〕堀田 喬

 実は筆者も参考人として意見陳述をすることになった。ほかに参考人を予定しているのは、一橋大学大学院の山内弘隆教授、全日本空輸(ANA)の伊東信一郎社長、JAL再生タスクフォースの高木新二郎リーダー、そして日本政策投資銀行の柳正憲取締役常務執行役とJALの航空労組連絡会の山口宏弥議長の6名だ。

 残念なことに、前原誠司大臣率いる国土交通省は従来から一貫して調査に非協力を決め込んでおり、企業再生支援機構やJALの新旧経営陣らの出席を阻んでしまったと聞く。

 それでも、1兆円を超す公的資金を費やす今回の更生計画が果たして妥当と言えるのか、2次破たんのリスクがないと断言できるのかなど、活発な議論が展開されることになりそうだ。

止血が進まない「赤字垂れ流し体質」

 集中審議の模様は、「衆議院TV」で配信される。審議時間は9時半から3時間半の予定だ。

 まず参考人6人がそれぞれ、10分ずつ冒頭に意見陳述をする。その後、与野党から、谷田川元(民主党)、柿澤未途(みんなの党)、竹内譲(公明党)、穀田恵二(共産党)、中島隆利(社民党)の各議員と、質問者が未定ながら自民党議員を加えた6人が登壇して、質疑を行うことになっている。

 質疑のテーマとしては、JALの危機の背景、ここに至った経緯の検証、JAL旧経営陣の経営責任、東京地裁に申請中の法的整理の処理方法としての適否、2次破たんリスクの検証などが有力とみられる。中でも、1企業の救済に国家が乗り出した判断が妥当だったのか、その決定を下した前原国土交通大臣の判断は適切だったかなどは、大きな争点になるとみられている。

 というのは、3月30日付の本コラム「強まるJAL2次破たんの公算」でもリポートしたように、更生法の適用を申請したとはいえ、JALのリストラ策が触れこみほど機能していない。赤字の垂れ流し状態に一向に歯止めがかかっていないのではないか、との見方が航空、金融業界を中心に強まっているからだ。

 たとえば、「強まるJAL2次破たんの公算」では、2月の国内線の旅客状況を中心に、この問題を指摘したが、こうした傾向が「3月以降も続いている」と強く懸念する向きも少なくないのである。

 そもそも衆議院・国土交通委員会では早くから、野党各党が経営や再建の実態調査に熱心だった。与党の川内委員長らも「質問や議論を封殺するわけにはいかない。審議に積極的に応じるべきだ」と受けて立つ構えを見せていた。

 ところが、前原大臣が、委員会側の資料提出要求や参考人招致の要望を事あるごとに無視。今日まで集中審議が開催できない状態になっていたのだ。

 小沢一郎民主党幹事長の「政治とカネ」の問題ではテレビカメラの前で声高に説明責任を要求したのとは対照的に、自身のJALを巡る判断の適否などが議論の俎上に乗りそうになると、徹底して潰すという態度。これには与野党議員から「傲慢過ぎる」との批判もあがっていた。

 こうした中で、筆者が衆議院の国土交通委員会から正式に招致を受けたのは、先週末のことだ。非常勤講師としての授業を終えて、携帯電話の電源を入れると、留守番電話にメッセージが残っていた。

 昨年3月に、同じ衆議院の総務委員会から、「かんぽの宿」問題の調査に際して参考人招致を受けたのに続き、今回は2度目の招致となる。

 前回、最終的には日本郵政の西川善文社長(当時)から文書で謝罪を受けたとはいえ、参考人として意見陳述した直後に、西川社長から、言いがかりとしかいいようのない内容証明郵便を送りつけられるなど、参考人招致には、不当な圧力を受けた苦い経験がある。そのため、今回、招致に応じることに、ためらいがまったくなかったとは言えない。

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