[格闘技]
近藤隆夫「ヒョードルの現役復帰表明に想うこと」

〔photo〕wikipediaより

下降線たどる元PRIDE戦士

 最後のPRIDEの大会、『PRIDE34』が、さいたまスーパーアリーナで開かれたのは2007年4月8日だから、PRIDE消滅からもう8年以上が経つことになる。日本における総合格闘技人気は低迷したままだ。

 PRIDEの日本人エース的存在だった桜庭和志は、プロレスのリングに上がるようになった。その桜庭の好敵手であったヴァンダレイ・シウバ(ブラジル)は昨年、現役を引退したが、ヘビー級に目を移すと多くのトップファイターたちが総合格闘技の舞台に上がり続けている。

 たとえば、ホドリゴ・ホジェリオのノゲイラ兄弟(ブラジル)。2人は先日(8月1日=現地時間)、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロで開催された『UFC190』に参戦したが、ともに判定負けを喫するなど、精彩を欠き続けている。

 ミルコ・クロコップ(クロアチア)、ジョシュ・バーネット(米国)らも同様に、かつての輝きを失ってしまった。薬物疑惑に見舞われ続けたアリスター・オーフレイム(オランダ)を含めて、元PRIDEトップファイターたちは、スッカリ下降線をたどっているのだ。時代が流れたということだろう。

 さて、そんな中、元PRIDEヘビー級王者のエメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)が先月(7月)、現役復帰を表明した。ヒョードルが現役引退を表明したのは3年前。2012年6月、『M-1Global』でペドロ・ヒーゾを1ラウンドKOで降した直後だった。

 引退後は、ロシアのスポーツ省特別補佐官、ロシア格闘技連盟代表などを務めていた。それが、突然の復帰宣言。ヒョードルは、その理由を次のように話している。

「やはり自分の好きなことに関わることが、とても重要だと私は思う。もう一度、闘いの舞台に上がり自分のベストを尽くしたい。
 引退を表明した時は体調的に、もう限界だと感じていた。でも、あれから時間が経ち、古傷も完治した。もう一度、リングに上がれるコンディションを整えられるとの確信を得たから現役復帰を決めた」