成果を出したかったらもっと寝ろ! 一流のプロフェッショナルは毎日8時間以上眠っている

トム・ラス著『座らない! 成果を出し続ける人の健康習慣』より
トム・ラス

健康的な食生活は、難しいものである必要はないし、複雑なものである必要もありません。ずっと続けられて、楽しいものですらあると思います。食べ物選びで注目すべきポイントは、「短期的エネルギー」と「長期的健康」。毎日正しい食べ物を食卓に並べるのは、新しいダイエット法を次々と試すよりもずっとたやすいはずです。

いったん食生活を改めたら、焦らずにじっくり取り組むのが理想的です。せっかちになって、ダイエット法を頻繁に変えてはいけません。これは逆効果です。体が食生活の変化に対応するまでには時間がかかります。専門家の意見では少なくとも1年必要です。

翌月までに5キロ痩せられるかどうか心配するのではなく、次の食事で正しい食べ物を選ぶことに注力する。その時その時により良い選択をすれば、いずれは自分の健康状態に加えて、いわゆる「ウェルビーイング(身体的・精神的・社会的に良好な状態)」も改善できます。

「座り続けること」が最大の敵

運動するだけでは十分ではありません。スポーツジムで週3回汗を流してもやはり十分ではありません。健康維持の秘訣は、一日中ずっと活動的でいることです。

私たちの祖先は何百年にもわたり、歩き回って一日の大半を過ごしていました。狩猟時代は野生動物を追い掛け、農耕時代は土地を耕すなど、基本的に肉体労働に従事していたからです。それが過去1世紀の間に激変しました。

平均すると、私たちは1日9.3時間も座っています。眠っている時間よりも座っている時間のほうが長いのです。人間の体はこのような環境に適応するようにつくられていません。結果として多くの人が肥満体になり、糖尿病を患うなど深刻な健康問題を引き起こしています。たとえ食事に気を付けて1日30分運動するのを日課にしても、毎日9時間以上の座位に伴う悪影響を相殺できません。

私が子どものころには、日々の生活で運動不足になることはまずありませんでした。毎日、友達と一緒に近所を走り回っていたからです。私道でバスケットボールをしたり、ほかのスポーツの練習をしたり、起きている間はほとんど運動中でした。今振り返ると、毎日気分が良く、無限の活力にあふれていたのも当然のことでした。

しかし正社員としてフルタイムで働き始めたら状況が一変し、不幸な現実に直面しました。突如として一日の大半を座って過ごすことになったのです。フルタイムで働きながらも、どうにかやりくりして1時間スポーツジムへ行き、1時間自宅か職場の周辺を散歩する日もありました。それでも毎日8時間眠ると考えると、残りの14時間は座っている計算になります。机で仕事していたり、車を運転していたり、ソファで一休みしていたりするわけです。子どものころの活動的ライフスタイルとはまったく違います。

このように慢性的な「身体不活動」は減らさなければなりません。これは短時間に激しく運動することよりも重要です。米国立衛生研究所(NIH)が24万人の成人を10年間追跡したところ、運動だけでは良好な健康を維持できないということが分かりました。1週間に合計7時間の運動(「中強度」か「高強度」)でも、元気に寿命を全うするには不十分なのです。