「ワインの味や香りは土壌で決まる」という説は間違いだった!?

2015年08月09日(日)
〔PHOTO〕gettyimages

これまで、ワインの味が畑によって違うのは、土壌に含まれる石灰岩や花崗岩から生じるミネラル成分が影響していると考えられてきた。

だが、英「ニュー・サイエンティスト」誌がこの定説を覆す記事を発表。同誌の取材に答えた英アベリストウィス大学の地質学者アレックス・マルトマン教授によれば、ミネラルには基本的にワインの味や香りに影響を与える成分はないという。

では、ワインの風味を形作るものは何なのか。

2013年、カリフォルニア大学デービス校の研究グループが複数の畑で育った同じ種類のブドウジュースの成分を比較したところ、それぞれに含まれる微生物の種類が明確に異なっていた。つまり、ワインの個性は土中のミネラルではなく、菌類やブドウの収穫時などに混じる昆虫、植物によって左右されているというのだ。

「ニュー・サイエンティスト」より

たとえば、ワインの香りを表現するときによく使われる「青臭さ」はテントウ虫がもたらすメトキシピラジンという成分が原因。貴腐ワインの甘さはボトリティス・シネレアという名の菌によるものだ。口腔内の細菌が、味に変化を与えることさえあるという。

また近年、気候変動によってワイン生産地の減少が危惧されているが、ある種の微生物が、ブドウの木に気温変化に対する耐性をもたらす可能性もあるという。

今後、ワインは産地ではなく、含有されている菌類や虫の名前で選ぶ時代がやってくるのかもしれない。

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