雑誌
現場はすでに戦々恐々!
10月あなたの「マイナンバー」が届かない

このままでは住基ネットの二の舞になる

このまま突き進んでうまくいくのか、官僚たちにも分からない。しかし、かつてないパニックが起きることだけは確かだ。あなたの全てを管理する番号が、「行方不明」になってしまうかもしれない。

郵便局の人手が足りない

「霞が関で飛びかう『新国立競技場が白紙撤回になった。こっちもできそうにないんだから、早いところスケジュールを見直したほうがいいんじゃないか?』なんて話が、あながち冗談とも言えなくなってきました。

正直言って、『今年中に番号の通知ができれば御の字』じゃないでしょうか。とてもじゃないけれど、今年の10月には間に合わない。まったく国民に浸透しなかった『住基ネット(住民基本台帳ネットワークシステム)』の二の舞になりかねません」

こう漏らすのは、ある内閣官房職員である。

「マイナンバー」の通知まで、あと2ヵ月あまりとなった。まずは10月から、1億2700万人の国民一人一人に、その人固有の12桁の番号が書かれた「通知カード」が送られる。その後、来年1月以降、身分証にもなる「個人番号カード」が発行される——はずなのだが、その準備は遅々として進んでいない。

背景には、いかにも霞が関らしい、組織間の「力学」がある。計画を主導するのが内閣官房、カード作りや地方自治体とのすり合わせを担当するのが総務省、そして番号を全国民に伝えるインフラとなるのが日本郵便。この三者の間の連携が、バラバラなのだ。

「特に足を引っ張っているのが、総務省の自治行政局です。ここが自治体への啓蒙や指導をやらなければならないのですが、とにかくやる気がない。彼らはかつて住基ネットを担当していたので、その失敗がトラウマになっているんでしょう。同じような仕事を内閣官房が成功させるのは面白くない、という嫉妬もある」(前出・内閣官房職員)