シリコンバレーで起業家を育てる日本人女性が明かす!「強いリーダー」の作り方
Women’s Startup Lab 堀江愛利CEOインタビュー
堀江愛利(Ari Horie)
Women’s Startup Lab創業者・CEO

広島県生まれ。1997年にカリフォルニア州立大を卒業後、IBMでのグローバルマーケティングの仕事を皮切りに、シリコンバレーのハイテク企業でマーケティングを手掛ける。2013年にWomen’s Startup Labを創業。最近では、CNN「10人のビジョナリーウーマン」や雑誌マリクレール「男女比を変える20人の女性」に選ばれた。またSXSW V2V 2014とSXSW Interactive Featured Speaker 2015ではキーノートスピーカーを務め、ウォールストリートジャーナルやフォーチュン、ビジネスウィークなど多くの有力メディアに取り上げられている。

サマースペシャルとして、前回に続き米国で活躍する女性起業家を取り上げます。今回は女性起業家を飛躍させるアクセラレーター・プログラムの創始者で、シリコンバレーでWomen’s Startup Labを運営する堀江愛利(Ari Horie)さんの登場です。

※起業家に早い段階から良い機会を提供することで、起業家と事業の成長を加速させるプログラム。

Women’s Startup Labは、産声を上げて2年の新しいスタートアップ・インキュベーターであり、シリコンバレーでも先駆的でユニークな存在だ。提供しているアクセラレーター・プログラムはスタートアップ育成にとどまらず、起業家個人のリーダー教育にも力を入れている。また、女性起業家にフォーカスしながらも、エコシステム(生態系)の発展に貢献すべく大企業にも門戸を開き、起業家とイントレプレナーを同じ環境で育成している。

コラボレーションで切磋琢磨する

2年前にシリコンバレーで女性にフォーカスしたアクセラレーター・プログラムを始めました。メンバーは世界中から集まっており、男性も受け入れています。

多くの方に応援していただき、素晴らしいメンターにも恵まれています。ガイ・カワサキをはじめシリコンバレーで実績のある方々が私たちのミッションに共感して力を貸してくださっています。通常の謝礼をお支払してたらとても成り立たない、リッチなプログラムです。

昨年は3ヵ月プログラムを、冬と秋に2回やりました。その後、2週間プログラムを開発しました。今年は、2ヵ月プログラムを2回、2週間プログラムを4回開催しようと思っています。

参加費用は2週間プログラムは一人10,000ドル、2ヵ月プログラムは一人25,000ドル。宿泊と朝・夕食つきです。女性起業家はお金にシビアなため、ビジネスとして狙うべきではないと言われていますが、資金調達にも力を入れて安くしています。

私たちのプログラムの最大の特徴は、コラボレーションにあります。他のアクセラレーターは、リソースを与えて企業それぞれが独自に磨きをかけていくやり方ですが、私たちはプログラムに参加する6〜7社が意見をぶつけ合って切磋琢磨できる環境を用意しています。

女性起業家にフォーカスしたインキュベーターのパイオニアであるWomen’s Startup Labのプログラムは短期間だが濃密だ。また、女性一色でなく、男性も受け入れている点が先駆的である。

起業家個人の魅力を育むプログラム

私たちがリーダー育成プログラムで大切にしているのは、心の底にある自分自身のパッションです。なぜその事業をやるのか、徹底的に問いかけます。2週間の短いプログラムにおいても、参加者の20%が自分で掲げていた事業テーマを変更します。2週間を過ぎるとみなさん別人のようになります。

子どものとき感じたことや親の存在を振り返り、「なぜ」を深堀すると、潜在意識に埋もれていた真の理由がみえてきます。すると、例えばモバイルアプリといった手段ではなく、世界をこう変えたいといった本当の目的がわかってきます。

自分の考え方を築いては問いただして、自分にしかできないことに取り組むこと。日本人は表現が下手ですし、What I think(自分が考えること)でなくWhat I should think(考えるべきこと)になりがちだから時間がかかるかもしれません。ですが、自分の気持ちに気づくことが成功の鍵になります。