新国立競技場問題 
文科省の無能・無責任は論外! すぐに責任者の処分を

【舛添都知事日記】

 
5年後の7月24日は、オリンピック・パラリンピック東京大会開幕の日である。

先週金曜日、都庁前の広場で、大会エンブレムの発表があった。オリンピックがTokyo、Team、Tomorrowの頭文字の「T」、パラリンピックが「=(イコール)」をイメージしたデザインであり、シンプルながら訴えるところが大きい。また、色については、黒はすべての色が混ざってできる多様性を象徴し、赤は一人ひとりの熱いハートの鼓動を表現している。

新国立競技場建設問題などで、不協和音が続いたが、このすばらしいエンブレムのように、多様な意見を反映させながら、皆が心を一つにして、5年後の成功に向かって協力しなければならない。そのためには、何度も主張してきたことだが、以下の点を徹底する必要がある。

問題と責任の所在を明らかにし、責任者を処分せよ!

第一は、これまでの経過を検証し、問題と責任の所在を明らかにすること、そして責任者を処分することである。

新国立競技場建設については、ザハ案の決定、その後の設計、工費の見積もりなど、さらに言えば、それ以前からの関係者によるさまざまな不透明な動きについて、徹底した解剖のメスが入れられなければならない。

とりわけ、建設の責任者である文科省の無能・無責任は論外である。私が、4月末に退院して本件解決のために奔走し始めてからも、その無責任体制を体験している。下村大臣自ら告白するように、大臣にすら何も情報が上がっていなかったのである。大臣は、その責任者を放っておいてはならない。

第三者による検証は結構であるが、責任者の処分という人事は電光石火で行わなければ、組織は腐敗し、再生不能となる。企業が同様な問題を起こせば、国民に謝罪し、ただちに責任者を処分するだろう。

9月に中間報告が行われ、それから最終報告を待っている間に、自民党総裁選後の内閣改造や大臣の交代があるかもしれず、官僚も処分を逃れてほくそ笑むであろう。いままさにリーダーの質が問われている。JSCの有識者会議は、私が提案したように、すぐに廃止された。改革には、このようなスピード感が不可欠である。

そして、オーケストラと同様に、指揮者を明確にしなければならない。関係閣僚会議の座長には遠藤大臣が就任したが、国家的大事業である以上、内閣総理大臣が最終的指導権を発動しなければ、今回のような失敗は繰り返される危険性がある。私は、大会主催都市の首長として全力をそそぐが、「国の方針には文句は言うな、カネだけ出せ!」という態度では、オールジャパンにはならない。

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