オリンピック
新国立競技場問題の「戦犯」
下村文科相・退任への
カウントダウンが始まった!

【PHOTO】gettyimages

第2次安倍内閣が2012年12月26日に発足して以来、第2次改造内閣(14年9月3日)を経て、現在の第3次内閣(同12月24日)でも留任・再任されている閣僚は6人だけだ。副総理兼財務・金融相の麻生太郎、経済再生・経済財政相の甘利明、官房長官・菅義偉、外相・岸田文雄の留・再任は当然と受けとめられた。

国土交通相・太田昭宏は「公明党枠」だから、異を唱える人はいない。不可解なのは文部科学相・下村博文だ。下村は麻生、甘利、菅、岸田並みの仕事をし、内閣で重要な位置を占めていると言えるのだろうか?

イメージダウンの象徴

下村は今春の衆参両院の予算委員会で、学習塾関係者による「博友会」をめぐる政治資金疑惑で野党から厳しい追及を受けた。下村は何度となく「団体の運営に直接関与していない」と答え、なんとかしのいだ。15年度予算が4月9日に成立し、追及の火の手は衰えたが、下村の疑惑が安倍政権のイメージダウンを招いたのは否めない。

この問題が収束したのもつかの間、5月になると、20年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の建設費問題が浮上した。5月18日、東京都知事・舛添要一との会談で、下村が500億円の負担を求めたのに対し、舛添は「都が負担する根拠がない」と激しく反発した。

下村は6月9日の記者会見で「一貫して明確な責任者がどこなのか、よくわからないまま来てしまった」と語り、物議を醸す。都の負担問題の決着がつかないまま、下村は同29日の五輪組織委員会調整会議で屋根設置を先送りしても総工費が基本設計時を大きく上回る建設計画見直し案を示した。これに基づき、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は今月7日、東京都内で有識者会議を開き、総工費を2520億円とすることを柱とした計画を報告し、了承された。

この会議に、デザインを選ぶ責任者だった建築家の安藤忠雄が欠席した。これに、下村は10日の記者会見で「安藤氏がデザインを選ぶ責任者となり、ザハ・ハディド氏の案に決めた。自信を持って選んだと思うので、なぜその案を選んだのか、何らかの形で説明してほしい」と述べ、責任を安藤に転嫁した。

あまりの無責任さに、読売新聞でさえ今月9日付社説でこう書いた。

《財源のメドすら立たないまま、建設へと突き進む。あまりに愚かで、無責任な判断である。…中略…工費や工期、工法を巡る迷走について、下村文部科学相は「責任者がはっきり分からないまま、来てしまったのではないか」と、とぼけている。JSCを所管する文科相こそが責任者だろう》

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