「キューバにとって葉巻は外貨獲得の手段であり、重要な外交ツールでもあります」

第9回ゲスト:カルロス川島さん (後編)
島地 勝彦 プロフィール

日野 詳しくは知りませんが、たしかカストロ議長の実家は裕福だったんですよね。

カルロス 裕福じゃなくて、超のつく大富豪。お手伝いさんが何人もいて、敷地内に図書館や電話ボックスがあるような大農園の息子だった。

島地 カストロがえらいと思うのは私欲を感じさせないところですね。自分の給料はもちろん、役人の給料も低く抑えて、財政破綻しないようにコントロールしてきたでしょう。それでも文句が出ないのは、やっぱり強烈なカリスマ性があるからですよ。

それなのに、ハバナの街を歩いても、カストロの写真や銅像は一つもない。社会主義国のトップは独裁化しやすいものですが、私欲が一切ない。キューバ革命の象徴でもあるはずなのに、その名声はみんなゲバラにゆずっている。わたしは欲望の塊だから配給制の国では生きていけないけれど、カストロの男気には惚れますね。

キューバに行くなら、やっぱり今でしょ!

カルロス フィデルが素敵だというのには同感です。だからこそ今のキューバのまま長く残ってほしいとも思いますが、歴史の大きな流れだけは、いかに島地さんといえどもどうにもできないですからね。

日野 そのうち、ハバナにも高層ビルがニョキニョキ生えてくるんでしょうね。

島地 資本の論理からすれば仕方ない面もあるが、あまり歓迎できない未来だよね。

日野 古いアメ車がハイブリッドカーになったりして。

カルロス ぐはっ。それはかなりしんどいですね。

島地 歴史の流れは変えられない。となると、キューバに行くならやっぱり今しかない、ということになるな。

カルロス 今でしょ! 島地さんもどうですか、わたしがご案内しますよ11月15日から8日間の"Encuentro Amigos de Partagas"に。

島地 それがなぁ、毎週火・水・木・金とウェブ用に原稿を書き、その他にも4つの雑誌で連載を持っているから、なかなか長旅には出られないんだよ。