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日本も無傷ではいられない 
逃げろ! 株も投信も不動産も大ヤケドをするぞ

日銀幹部の間に不協和音が出てきた〔PHOTO〕gettyimages

日経平均が1万円割れも

日本株マーケットが、「右往左往相場」から抜け出せない。

言うまでもない。

元凶は、借金問題に揺れるギリシャと、バブル崩壊の先が見えない中国である。

往復ビンタを浴びるように、刻一刻と報じられる両国情勢に翻弄され、朝から夕まで息つく間もなく株価が乱高下。7月8日には中国株のクラッシュから連鎖して日本売りが発生し、日経平均株価は今年最大の638円も下落。「2万円割れ」の暴落劇に発展した。

「中国株の動揺はまだまだおさまりません。その影響をモロに受けるのが、『隣国』の日本です。日経平均は8月上旬には1万8500円くらいまで下げる可能性が出てきました」(証券アナリストの植木靖男氏)

振り返れば、株価が2万868円をつけて「ITバブル超え」と騒がれたのはつい最近、6月24日のことである。「次は'96年につけた2万2666円を目指していくぞ」という威勢のいい声が響き渡っていたのが、いまはウソのようである。

株価はあっという間に2万円を割れ、力強く浮上していく絵はまったく描けないでいる。

「中国ショックの日本経済への影響は巨大です。中国株で大損した個人投資家たちの『逆資産効果』で消費が減退するのは必至。まず中国人が国内で耐久消費財などの支出を減らすので、真っ先にトヨタ、日産など日本の自動車メーカーの業績を直撃します。さらに、中国人が日本での『爆買い』を控えるので、家電量販店などはインバウンド需要の恩恵が剥落する。早くも、8月から中国人の日本行き旅行はキャンセルが続出すると懸念されています」

そう指摘するのは、ミョウジョウ・アセット・マネジメント代表の菊池真氏である。

実際、中国発の「7・8ショック」時には、日本株マーケットでは中国関連株が軒並み下落。中国株が上がれば連動して値上がる上場投資信託(ETF)も年初来最安値まで落ちたことから、どこまで影響が広がっていくのかとの疑心暗鬼が広がるばかりである。

「中国は建設需要がすでに大きく落ち込んでいたのですが、中国ショックでこれはさらに冷え込むことになるでしょう。コマツや日立建機などの建機メーカーは、中国での売り上げが4-6月期はほぼ半減だった模様です。中国問題に加え、ブラジルなどの新興国経済の減速がダブルパンチとなって、これから日本企業全般に甚大な影響を与えてくるでしょう。7-9月のどこかで日本株は下落トレンドに突入し、年末にかけて1万3000~1万4000円にまで落ちる可能性はある」(前出・菊池氏)

ギリシャ問題も抜本解決にはほど遠く、どこまで火の粉が飛んでいくかは見通せない。日本企業への悪影響はこれから本格化してくる様相で、「売上高に占める欧州比率の高いマツダ、デジカメが欧州で人気のキヤノン、ニコンなどの業績低迷を招きかねない」(岡三証券ストラテジストの小川佳紀氏)。

「あくまで最悪のケースとして想定した場合ですが」と前置きした上で、投資情報会社フィスコの村瀬智一・情報配信部長もこう指摘する。

「仮に中国株バブルが完全に崩壊し、欧州ではギリシャだけではなく、長期的にスペインやポルトガルなどのユーロ離脱が懸念される事態になれば、世界的に株価は大暴落するでしょう。その時は、日経平均が1万円割れの可能性が出てきます」

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