謎の大量死をのりこえて葛西臨海水族園にクロマグロが帰ってきた!
【舛添都知事日記】
復活したクロマグロの水槽 (葛西臨海水族園のHPより)

クロマグロの復活と「水の都・東京」

4月に手術した股関節の経過は順調で、今月14日から現地視察を再開した。まず足を伸ばしたのは、「葛西臨海水族園」である。

昨年末の大量死の原因はまだ解明できていないが、少しずつ同種の魚を入れて様子をうかがいながら、クロマグロを水槽に戻すまでに至った。幸い、数匹が死んだものの、大多数は元気で、70匹以上が群れをなして泳ぎ回っている。その姿は壮観である。

マグロをこのように群泳させているのは、世界中でこの水族園のみであり、是非とも、多くの人に復活したマグロを観に来てもらいたい。

数匹のマグロが死んだ理由は、壁に衝突して骨折したからである。そこで、衝突防止のため、黄色いテープを水槽に格子状に貼ったが、これもマグロが慣れるに従って少しずつ剥がしていっており、まもなくすべて無くなる予定である。そうなると、もっとよく鑑賞できるようになる。

間近に見るとよく分かるが、マグロはもの凄いスピードで泳いでいる。この速さで壁に激突したら骨折するのは当然である。

飼育係に教えてもらったのだが、マグロには背びれが二つあって、前方の背びれは出し入れ自由になっているそうだ。まっすぐ泳ぐときには背中に収納されているが、ターンするときなどは減速する必要があるので、前方の背びれを出して、ブレーキとして使うのだ。

そのような背びれの構造は、実際に泳ぐところを見なければ、発見できない。夏休みにでも、是非、ご家族で葛西臨海水族園を訪れ、背びれの動きをよく観察してみてください。

また、餌の時間に行って、マグロの食事風景を見るのも楽しい。

マグロは、底に落ちた餌は食べないので、上から餌を落とす速度が重要になる。速すぎると、マグロが水中でキャッチできず、餌が底に沈んでしまう。逆に遅すぎると、元気なマグロだけが餌を独占してしまって、要領の悪いマグロは食いっぱぐれてしまう。だから、給餌の速度は、速すぎず遅すぎず、というのが肝心だという。給餌の時間を事前に確認して、マグロが餌を食べる様子も見てみて下さい。

いずれにしても、全力をあげてマグロを復活させた水族園のスタッフには拍手をおくりたいと思う。私も自宅で金魚や熱帯魚を約150匹ほど飼育しているのだが、面倒を見るのはとても大変である。しかし、きちんと世話をすれば、綺麗な披露してくれるし、癒やしにもなる。

ただ、どんなにしっかり面倒を見ても、原因不明の病気で死んでしまうことがある。日ごろから生きものを育てる難しさを実感しているだけに、今回のマグロ復活は心から喜びたい。

水族園視察の後は葛西海浜公園を散策した。最近は水質も改善し、海水浴ができるようになっている。水質は、日々異なるし、台風などの影響もあるが、大都会の東京で海水浴ができるのである。これは、世界に誇ることのできる東京の魅力であろう。

北京は内陸なので海はない。パリにも海はないが、セーヌ川が流れている。セーヌ河畔に人口の砂場を作って海水浴場的な気分が味わえるようにはなっているが、やはり本物とは違う。

東京の魅力は水である。隅田川、荒川、江戸川、多摩川、その他にも中小河川がたくさんあるし、臨海部はみごとな光景である。イギリスのウイリアム王子が来日されたときには、東京湾~浜離宮と船で案内して、たいへん喜ばれたが、羽田空港上空の飛行機から眺める景色も素晴らしい。

江戸時代以来、400年にわたって続けられてきた東京湾の埋め立ては、総面積でロンドンのシティの20倍の広さがある。ベネツィアにも負けない「水の都・東京」を世界に売り出したいと思っている。

ラグビーワールドカップ2019開催都市一覧 (2019 All For Japan Team より)
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