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「アップルウォッチの売上が急降下」報道は本当か!?
〔PHOTO〕gettyimages

今年4月に鳴り物入りで発売された「アップルウォッチ」の売れ行きが急激に失速しているとの見方がある。アップル自身は公式の売上データを発表していないが、Slice Intelligenceという米調査会社の推定によれば、販売開始から約3ヵ月が経過した現在、アップルウォッチの売上は発売当初に比べて90%も下落しているという。

●"Apple Watch Not 'Compelling'? Sales Decline 90%" Nasdaq, July 10, 2015

ただし、あらかじめ断っておくと、同調査結果に対しては若干の問題も指摘されている。たとえば今回の売上データには、巨大市場、中国を筆頭とする海外での売上や、いわゆるブリック&モルタルと総称される店頭販売の売上が含まれていない、との見方もある。

●"The Apple Watch Hysteria Is Out of Control" The Motley Fool, Jul 9, 2015

が、仮にそうだったとしても、「アップルウォッチの売上が急激に落ち込んでいる」という懸念は拭い去ることができない。売上急落の主な理由としては、「前評判が高過ぎて、逆に発売後に失望を呼んだ」「バッテリーの持続時間が短いのに、充電には長時間を要する」「1万ドルもするような高級機種がほとんど売れていない」などなど、様々な側面が各種メディアで指摘されている。

Appleホームページより

健康管理アプリは「重荷」だった?

特に発売前、アップルウォッチの主な用途の一つと見られていたのが、健康管理を目的とするアプリケーションだ。が、これについてもニューヨークタイムズ記者の使用体験に基づく失望感が報告されている。

●"Why I’m Breaking Up With the Apple Watch" The New York Times, JUNE 10, 2015

記事によれば、アップルウォッチによって常時、心拍数や歩数、あるいは消費カロリーなどを警告されることは、ユーザーにとって「自由」ではなく、むしろ「重荷」を感じさせるという。また、その程度のことであれば、あえてアップルウォッチを使うまでもなく、ユーザーは自分の体調を実感として良く分かっているという。

もちろん、この種の体験談が、所詮は主観的なものであることは弁えておく必要がある。たとえば熱烈なアップル・ファン、あるいはITやガジェット好きのマニアックなユーザーが使えば、これとは正反対の極めて好意的な感想が聞かれるだろう。

しかしアップルが同製品で狙いを定めているのは、そうした特定のユーザー層ではないはずだ。アイフォーンに続く、あるいはそれに匹敵する広範囲のユーザーに向けた主力商品としての期待を担っていることは間違いない。それにアップル・ウォッチが応えられるかどうかという意味では、足元はやや危うくなってきた感がある。

著者: 小林雅一
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