「反安倍」の起爆剤!ついに若者たちが立ち上がった

『週刊現代』古賀茂明「官々愕々」より

〔PHOTO〕gettyimages

安保法案の衆議院での採決が秒読み段階に入った。その日程をめぐって、与野党の駆け引きが続いている(7月9日現在)。

日程とともに与党が必死になっているのが、採決への野党の出席確保である。反対しても良いから席についてくれというのだ。その理由は何か。

来年選挙を控えた参議院議員は、世論の動向に敏感だ。与党議員でさえ風向きを読んで、来年の選挙のためには反対に回ったほうが得策だという誘惑に駆られてもおかしくない。

そこで、安倍政権としては、「強行」採決の色彩を少しでも弱めるために野党の採決への「出席」を重視しているのだ。

最近、安倍政権に不都合な事象が次々と現れている。

毎日新聞の調査で、内閣発足以来初めて内閣不支持が支持を上回るなど、支持率低下が顕著だ。安保法案の今国会成立に対する反対もどんどん増加し、反対が、7~8割に昇っている。

さらに、自民議員の報道弾圧発言がこれに拍車をかけた。

世論の変化を察知した週刊誌も、記事のトーンを安倍批判へと転換し始めた。

そして、最大の変化は、若者の間に反自民の風潮が急速に高まっていることだ。安倍総理は、ネトウヨ(ネット右翼)に支えられ、若者に人気があると思っているからこそ、選挙権年齢を18歳に引き下げたが、これが裏目に出かねない情勢だ。

とりわけ、SEALDsという学生の団体の運動が注目される。

SEALDsは、特定の政治思想を持つ団体ではない。筆者もその代表者らと今年3月に初めて会ったが、ごく普通のまじめな学生たちだった。特定秘密保護法をきっかけに、日本の将来の危機を、自分たちが最も影響を受けるのだという皮膚感覚で若者たちに訴えている。

ツイッター、フェイスブックなどのソーシャルネットワークを駆使して急速に拡大を続けているが、その運動のスタイルはおしゃれで、プラカードもキャンペーンに使う言葉も既成の反政府運動とはまったく異なる。反安倍をファッションにまで昇華させている。今や、「自民感じ悪いよね」という言葉がツイッター上で爆発的に拡大しているほどだ。

さらに見逃せないのは、各団体の主導権争いもあって大同団結できない大人の運動と違い、純粋な若者の運動に大人たちが自然に合流を始めていることだ。ハチ公前では広場を埋め尽くす群集の前で、何と、共産党と維新の議員が握手するシーンまで出現した。毎週金曜日には、土砂降りの雨でも国会前に3000人が集まる。

'60年安保では、国会を30万人のデモ隊が包囲し、ついには岸政権が倒れた。今回は、おそらく、数万人規模でも、選挙を控えた政党や議員の心は揺れるだろう。危機感を強めた安倍総理は、テレビに出たいと言い出したそうだ。まずは、自民党の番組に出演し、YouTubeでネット放送されたが、反響は今までほど芳しくはなかった。

安倍政権に支配されたテレビ局は、安倍総理を出演させるのだろうか。

いずれにしても、SEALDsのような若者たちの運動が、日本の危機を回避する最後の切り札になる予感がする。

『週刊現代』2015年8月1日号より

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