雑誌
元女子アナが描く「女子アナの世界」。テレビ業界の内情やスキャンダル、その「役割」に苦悩する彼女たちのホンネ
インタビュー「書いたのは私です」小島慶子
小島慶子さん

―女子アナたちが抱く欲望や嫉妬、テレビ業界の内幕が暴露的に描かれた、小島さん初の小説です。元女子アナだからこそ書ける、リアリティある心情描写に惹きつけられます。以前から女子アナの世界を作品にしようと考えていたのですか?

いえ、「女性誌に小説を書かないか」というお話を頂いたのがきっかけです。元女子アナのタレントが書く、初めての小説をどうやったら読んでもらえるだろう。あれこれ考えた結果、元女子アナの私が、「女子アナの世界」を題材にしたら楽しんでもらえるんじゃないかと思いついたんです。

彼女たちの素顔については、多くの人がいろいろ「妄想」を膨らませているでしょう? その妄想を小説のなかに詰め込みました。

―実際に女子アナだった小島さんも「妄想」などするものなのですか?

ええ。視聴者の皆さんと同じように(笑)。若い頃は、「派手な世界なんでしょう?」などと聞かれても、「いいえ、ご想像ほどには」と生真面目に答えていました。でも、スポーツ新聞や週刊誌の見出しを見て、皆さんは、頭の中で彼女たちに悪態をつかせたり、いい女を演じさせて、「女子アナ妄想」で楽しんでいるんだ。だんだんとそう実感していきました。

よく考えてみると私も「あの人は決して口にはしないけれど、本当はこう思っているはず」なんてホンネをずっと妄想していたんですよね。まるで副音声のように。この小説に登場するのは、そんな副音声を声に出してしまっている人たちです。