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ニッポンがそれでも愛される理由 
C・W・ニコル×ピーター・フランクル

'14年は1341万人の外国人旅行客が日本を訪れた〔PHOTO〕gettyimages

好奇心がないの?

ピーター・フランクル(以下、フランクル) 日本では恋人のいない若者どころか、恋人が欲しいと思わない若者が増えているそうです。

C・W・ニコル(以下ニコル) 僕が日本に住もうと決めたのは'78年。そのときは、そんな話聞いたことなかったよ。今の若者の会話は、全部スマホ。小さなスクリーンばかり見ているから、周りが見えていない。女性の身体が見たくなったときも、インターネットで簡単に見れてしまうでしょ。これはダメね。

フランクル 日本の制度的な問題もあるかもしれませんね。アメリカの大学だと入学して最初の2年間は、みんなで寮生活をすることが多い。週末になるとクラブ活動があるんですが、言ってしまえば、それはほとんど合コンです。それまで恋人のいなかった学生もそこで相手ができるわけです。

ニコル 僕が通ったのはヘンリー8世が設立した男ばかりの学校で、とても厳しい学校だった。制服姿で女の子と歩いているのを見つかったら、妹でもないかぎり退学になってしまうような学校でね。だけど、女の子にはすごく興味があった(笑)。

フランクル 日本では、家庭でもあまりそういう教育をしません。男女共働きが増えたとはいえ、男の子が父親と過ごす時間はまだ少ないですし、かといって、ナンパの仕方を母親から教わるわけにもいかない(笑)。もっと父親がお手本を示せば、若者も異性への興味が湧いてくるのに。

ニコル 女性はそこまでじゃないけど、とくに男性の冒険心がなくなったかな。僕のところの森でもフィールドワークをやりたいという女性は優秀です。だけど、男性は元気がない。北極の探検の話をしても興味を示さないし、南極のクジラの話にも興味なし。