オリンピック
準備不足で発進、沈むのは確実
ニッポン劣化の象徴・新国立競技場は「現代の戦艦大和」だ

東京都のど真ん中にポッカリと穴が開いている〔PHOTO〕gettyimages

 世論調査では「計画見直しを」が8割超え

身勝手なギリシャを笑えない――。

これが、新国立競技場の建設を承認した有識者会議を傍聴した感想である。建設主体となる文部科学省管轄の日本スポーツ振興センター(JSC)は、7日、国立競技場将来構想有識者会議を開き、総額2520億円の実施設計が了承された。

国民は、これまでの五輪メーン会場の5~8倍となる巨額工事費と、その数字を2転3転させた文科省=JSCの不誠実に呆れている。今月に入って『読売新聞』が実施した世論調査では、81%の人が「計画を見直すべきだ」と答え、「そうは思わない」の14%を圧倒的に上回った。

ところが、メンバー12名が出席した会議では、そうした国民の声がまるで届かないような議論に終始。口火を切った森喜朗・東京五輪組織委員会会長は、「これは国家プロジェクト。これからの日本の運動競技場の聖地にしよう」と、ぶち上げた。

否定的な見解を述べていた舛添要一・東京都知事が、「国の責任でしかるべきものを、きちっとつくっていただきたい」と、述べるにとどめ、国際オリンピック委員会(IOC)が五輪改革で進めるコスト削減策に逆行していることから、竹田恒和・日本オリンピック委員会(JOC)会長が、「必ずしも満足できない」と述べつつも、「工期が間に合わないなら現行案で」と、認めると、後は、肯定的かつ積極的な意見が主流となった。

張富士夫・日本体育協会会長は、「2020年から先の50年の日本のスポーツを支える象徴。日本武道館のように憧れる施設になって欲しい」と述べ、小倉純二・日本サッカー協会名誉会長は、「8万人収容、開閉式屋根、可動式の観客席の常設は国際公約なので、守ってほしい」と注文した。

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