[MLB]
杉浦大介「サバシアのブルペン降格も?」

~2015年ヤンキース後半戦展望~

大混戦で“健闘”のヤンキース

 7月に入って最初のゲームを勝ち、ヤンキースはア・リーグ東地区でオリオールズと同率首位に立っている。今季開幕前の前評判を考えれば、シーズンもほぼ半ばのところでそんな位置にいることは上々の結果と言えるかもしれない。

 “悪の帝国”などと呼ばれた時代も今は昔。ニューヨークポスト紙のケン・デビッドフ記者が最終成績を78勝84敗と大胆予想したのを始め、やや層が薄くなったヤンキースは今季もプレーオフ進出を逃すと見る関係者が多かった。

ジーターが抜けて1年目の今季、野手はまずまず。

 しかし、アレックス・ロドリゲス(打率.280、15本塁打)、マーク・テシェイラ(19本塁打、54打点)らベテランが意外に活躍し、生え抜きのブレット・ガードナー(打率.304、9本塁打、15盗塁)も好調。8回までリードしたゲームでは40戦全勝(昨季は69勝2敗)とブルペンが安定しているのも大きく、大方の予想を上回るペースで勝ちを重ねてきた。

「私たちの属する地区は大混戦。シーズン終盤まで争いが続くだろうね」
 ジョー・ジラルディ監督がそう語る通り、ア・リーグ東地区はなんと4チームが1ゲーム差内にひしめく激しいレースとなっている。ヤンキースも連勝と連敗を繰り返す波の大きさが難点だが、他に突っ走りそうなチームは存在せず、このまま後半戦まで戦線に残る可能性はありそうだ。

 ただ、もちろん長い目での懸念材料は少なからず存在する。今季中に予想外の地区優勝を狙うとすれば、最大の鍵はやはり先発投手陣になるのではないか。
 6月を終えた時点でのヤンキース先発投手の平均防御率4.43はア・リーグ13位(彼らより悪いのは4.43のインディアンス、4.71のレッドソックスだけ)。合計被安打493本はリーグ最多で、被打率.276はワースト2位。正直、優勝を争えるチームの数字には見えない。

田中のグッズはファンには人気。シーズン終盤に活躍し、2年目に評価を高められるか。

 マイケル・ピネダ(8勝5敗)、ネイサン・イオバルディ(8勝2敗)は勝敗だけ見れば上質に見えるが、防御率はそれぞれ4.08、4.52とエース級の成績ではない。6月に故障者リストから復帰して以降は好調だった田中将大も、ここ2試合連続3被本塁打とまさかの大乱調。CCサバシアに至っては、3勝8敗、防御率5.59とキャリア最悪級の不振に陥っている。