企業・経営
オリンパス巨額粉飾事件
「実行犯に有罪判決」でも
本当の黒幕はどこに消えたのか

オリンパスの粉飾事件が世間を騒がせたのは、4年前のことだ

7月1日、オリンパスの粉飾決算を行った3被告らの刑事裁判が行われ、実刑判決が下った。この問題を「現代ビジネス」と「FACTA」誌上で追及し、日本を代表する企業の暗部を明るみに出したジャーナリストの山口義正氏が、判決の意味を読み解くーー。

筆者の前に現れた横尾被告

筆者がオリンパスの会計内容に不審な点があるとして月刊誌「FACTA」に記事を書いたのは、女子サッカーのなでしこジャパンがワールドカップで優勝した前回大会の頃である。そして、オリンパスが損失隠しのために怪しげな零細企業を買収した取締役会資料を筆者が最初に公開したのは、この現代ビジネスのサイト上だった

あれからちょうど4年。なでしこは再び決勝進出を決める一方、オリンパス事件の関係者には判決が言い渡された。

小雨模様の7月1日、オリンパスの損失隠しを外部から手助けしていた横尾宣政被告と羽田拓被告、小野裕史被告の3人に東京地裁で判決が言い渡された。

この日の傍聴では抽選で傍聴券を入手しなければならず、選に漏れた筆者は法廷外の通路で報道関係者をつかまえて判決内容を聞き出すくらいしか、できることはなかった。被告らの様子を垣間見ることができないか、偶然に期待する気持ちもあった。

やはり傍聴にやってきた捜査関係者と通路で立ち話をしていると、幸運が訪れた。言い渡しが始まる前にトイレに立った横尾被告が筆者らの前にやってきたのだ。