雑誌
日本株の強さはホンモノだ!
今度は私たちが儲ける番、次は2万2000円だ

〔PHOTO〕gettyimages

ついに日経平均は、18年半ぶりの高値を更新した。ギリシャ問題など懸念すべき要素は残るものの、しっかりした企業業績という裏付けのある日本株の強さはホンモノだ。上昇気流に乗り遅れるな!

フロアに広がったどよめき

6月24日、午前9時、東京証券取引所の前場が開かれると、大手町にある証券会社の株式部門のフロアには静かなどよめきが広がった。国内株式を担当する証券会社社員が感慨深げに語る。

「前日の欧米市場が堅調だったため、朝から今日は騰がると確信していましたが、やはり実際に2万900円を超えたボードを目にすると、胸の底からこみあげてくるものがありました。

18年半ぶりの高値ということですから、私がまだ新入社員だったころの株価です。当時のこともITバブルのことも知らない20代の若手社員にとっては、信じられない数字みたいで、皆、なんとなく浮き足立ってますよ」

この日、東京株式相場は終値で2万868円をつけ、ITバブルに沸いた'00年4月の記録だった2万833円を更新。'96年12月以来の水準を回復した。

数日来、株価の重しになっていたギリシャ問題の懸念が一時的に遠ざかったこと、米国の第1四半期のGDP確報値が上方修正されたことなど、株価が急伸した外的要因はさまざまあるが、日本株上昇の力強さがホンモノであると、市場は判断した。マーケットバンク代表取締役の岡山憲史氏が解説する。

「24日、日本株は新しい上昇局面入りという節目を迎えました。米国も18日にナスダックが史上最高値を更新するなど、上昇基調にありますが、日本はより上昇傾向が強い」

世界市場が懸念する米国の利上げ、ギリシャの財政破綻、中国の失速といった問題は根本的に解決されたわけではない。にもかかわらず、日本の株が力強い上昇を見せたことに「これはバブルではないのか?」という疑いも頭をよぎる。

事実、今回の上昇局面で買いに回っているのは、海外の投資家たちやGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)といった機関投資家たち。国内の個人投資家は、上げ相場に乗り切れず売りに回っている。退職金の一部を日経平均に連動する投資信託で運用する松下晴彦氏(仮名、67歳)が語る。

「昨年末に1万8000円をつけたあたりでいったん売りました。押し目を狙ってもう一回買おうと思っているのですが、今年に入ってからの上昇ペースが早すぎて、なかなか手が出せないままにここまで来てしまった」

アベノミクス相場が始まって以来、外国人投資家は日本株の保有額を9割増やしたにもかかわらず、個人投資家は16兆円強、売り越している。株高の先行きに対して懐疑的な気持ちを捨てきれない個人が多いようだが、マーケット関係者のあいだでは、現在の状態がバブルだと見る向きは驚くほど少ない。フィスコの村瀬智一氏が語る。

「現在の状況はITバブルの頃と全く違います。当時は株のことをよくわかっていない素人が投資を始めるなど、過熱感がありましたが、今回は主役が個人ではない」

ITバブルとの違いはPER(株価収益率)を見ればわかりやすい。PERとは企業株価を1株あたりの利益で割った倍率で、17倍程度が常識的な水準といわれている。ITバブル当時、日本の主力企業である日経225銘柄のPERは300倍台を超えて、明らかに過熱状態だった。それが現在、日経平均のPERは16倍台で極めて穏当な水準にあるといえる。カブドットコム証券の河合達憲氏は、「現在の株価水準は割高ではない」と言い切る。

「トヨタの例で見てみましょう。'00年4月のトヨタの売上高は今の半分ほどしかなく、株価は5000円台でしたが、PERは40倍で、1株当たりの利益は100円台でした。それが直近のトヨタですと、株価は8000円台ですが、PERは11倍台で日経平均と比べても割安。1株当たりの利益は700円台です」

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら