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数奇な運命をたどった「幻の名車」の消息を追え!
国産初のスーパーカー童夢-零、ヤマハOX99-11・・・

はたして今、現存しているのか?
【現存】ヤマハ発動機所有 1992 ヤマハOX99-11(左)シャシーはF1と同じカーボンファイバー製バスタブ方式でボディはFRPと手作業で加工されたアルミ叩き出しだ(右)3.5ℓV12エンジン(450ps/40.0kgm)のレッドゾーンは1万1000rpmから。運転席はセンターに置かれ、運転席の左後方にもうひとつシートを用意

市販を前提に開発されながら発売されずに終わった、レースに参戦するために出走できなかった数奇な運命の名車たちを中心に現在の消息を追う本企画1台目は、ヤマハOX99-11。

ヤマハは'89年からエンジン供給という形でF1に参戦していた。そのレース活動で得たノウハウを活かし、ジョーダンへ供給していた3498ccV12DOHC60バルブエンジンを公道向けにデチューンしミドに搭載したロードゴーイングF1、OX-99-11を'92年5月に発表した。

由良拓也氏のデザインによる空力を追求したデザインはもちろん、CFRPのカーボンモノコックボディにエンジンをリジットマウントし、エンジンにフレームの一部としての役割を持たせるという構造、さらにはセンターシートとあわせて、サスペンションの形状、ノーズコーン、ラジエターの位置など、F1とほとんど変わらない構造だった。

発売予定価格100万ドル(当時の換算で1億3000万円)、'94年にデリバリーを開始すると発表されたがバブル経済崩壊後で想定した注文台数が集まらず、'93年にはお蔵入りとなった。現在はヤマハ発動機が所有し動態保存されている。