イエレン議長も「ハト派」に転身⁉
米金利の利上げの可能性を読み解く

慎重な景気認識を示したイエレン議長

6月のFOMC(連邦公開市場委員会)で、多くの市場参加者は、米国金融当局の利上げに対する具体的な見方が示されると考えていただろう。しかし、期待された利上げ時期に関する考え方は明確に示されることはなかった。

FOMC終了後、為替市場ではやや円が買い戻され、ドルが売られる展開になっている。そうした展開の背景にはFRBの市場予想が思ったほどタカ派的ではないという認識がある。①政策金利見通しの下方修正、②イエレン議長の慎重な景気認識、のふたつが影響していると見られる。

利上げの可能性は、まだ判断しづらい

今回の会議では、FOMC参加者による政策金利の見通しが発表された。市場参加者は、今回の予想値が前回3月の予想からどう変化するかに注目していた。予測値の上方修正はFRBが景気認識を強め、よりタカ派的になっている証拠と考えられるからだ。

FOMCでの金利予測を見ると2015年が0.625%(3月と変わりなし)、2016年は1.625%(3月:1.875%)、2017年は2.875%(3月:3.1%)と、来年以降の政策金利の見通しが下方修正された。来年以降の見通しが下方修正されたことは、市場参加者に「FRBが思ったよりもハト派的かもしれない」という印象を与えた可能性がある。