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死に至る「睡眠」・長生きする「睡眠」 
人生の3分の1を占める時間、あなたは上手に過ごしていますか?

〔PHOTO〕gettyimages

食事も健康的にし、運動も心がけ……と何かと身体に気をつけようと努めている人は多いだろう。だが、食事や運動よりずっと多くの時間を割いているこの行動のこと、ちゃんと知っていますか?

眠らなすぎる日本人

あなたが一生のうちで、もっとも時間をかけていることは何だろうか。

それは仕事でも趣味でも、家族サービスでもない。睡眠である。

「理想的な睡眠時間は一日に8時間」とは、いつの間にか常識として広く知られるようになった言説だが、これに従えば24時間中の8時間、すなわち人生の時間の3分の1を、私たちは睡眠にかけていることになる。

これだけ長い時間をかける睡眠。それが健康を左右しないわけがない。

睡眠障害の治療などで広く知られる、遠藤拓郎・スリープクリニック調布院長は、こう話す。

「睡眠は、ただ身体を休めるためだけのものではありません。たとえば、成長ホルモンは子供の成長だけでなく、大人でも古くなったり壊れてしまった細胞を新しくする役割を担っていますが、これは起きている間はほとんど分泌されず、就寝後3時間の間に多く出ることが知られています。

細胞が再生されなければ、お酒を飲んで壊された肝臓の細胞も、年齢を重ねたお肌も、病と闘う免疫細胞も更新されません。睡眠がうまくとれないことは、認知症や糖尿病、がんなど、重大な病気にもつながるのです」

死に至る病にも直結する睡眠不足。だが私たち日本人の睡眠時間は減少の一途をたどっている。