民主党の二の舞か、それとも
新しい野党の姿を見せるか――
大詰めを迎えた安全保障論議
維新の党は即刻修正協議に応じよ!

「そちらが歩み寄ればいい」という態度を見せる維新の党

強行採決ができないワケ

安全保障関連法案をめぐって維新の党の対応が焦点になってきた。同党は来週にも対案を国会に提出するという。松野頼久代表は「修正協議を考えていない」と述べたが、対案を出す以上、政府との協議は当然ではないか。維新の党は何を目指すのか。

各種報道によれば、対案には「経済的な理由による機雷掃海を認めない」ことや「存立危機事態への要件追加」「例外なき国会の事前承認」「グレーゾーン事態に対処するため領域警備法の制定」「国際貢献活動の後方支援参加に国連安保理決議を条件にする」などが盛り込まれる見通しという。

一見して、集団的自衛権の限定的行使について、政府案よりも一段と厳しい要件を加える方針のようだ。ということは、自民党の当初案に対してブレーキ役になってきた公明党よりも一層、厳しい歯止めをかける役回りを目指す形になる。

実際、菅義偉官房長官と6月16日夜に会談した江田憲司前代表は「維新の党の独自案はハードルが高い」と述べている。

政府与党は警戒心を抱きながらも「修正案が出てくれば真摯に対応する」(菅官房長官)と修正協議に前向きな姿勢だ。強行採決のような荒業に訴えるよりはまし、とみているのだ。

そんな判断の背景には、各種世論調査で国民の間に安保関連法案に対する慎重論が強い事情がある。時事通信の調査では、今国会での法案成立に反対ないし慎重意見が8割超に上っている。ここは大事なポイントだ。

衆参両院で多数を握っているからといって、実は政府与党がなんでも自由にできるわけではない。左派系マスコミは「政府与党は数にモノを言わせて強行する」と思い込んでいるようだが、実は与党議員にも同じように勘違いしている輩が多いのではないか。

繰り返すが、国民がストンと腹に落ちていない話を与党が国会の中だけで無理矢理、押し通そうとしても、実はできないのだ。