7月から本格始動開始!
日本を代表するNGOが広島県に
本拠地を移転した理由とは?

過疎対策を行うため、広島県の神石高原町に移住したピース・ウインズ・ジャパン代表理事の大西健丞氏(撮影・生津勝隆)

イラクでの難民支援などに取り組む日本の有力NGO(非政府組織)であるピース・ウインズ・ジャパン(大西健丞=おおにしけんすけ・代表理事、PWJ)が日本の過疎地振興に乗り出す。広島県東部にある神石高原町(じんせきこうげんちょう)に7月4日、「いのちを慈しむ」をコンセプトにした自然体験型の観光公園「神石高原ティアガルテン」http://jinsekikogen.com/をグランドオープンする。

衰退する過疎地を救いたい

町営の施設だった「仙養ヶ原ふれあいの里」を引き継ぎ、PWJや地元有志、協力企業が出資、コンセプトを一新した。保護犬や乳牛とのふれあいや、ツリーハウスづくりなどを目玉に、人口が1万人を切った町の再興を目指す。ゆくゆくは過疎地医療と国際緊急医療拠点を兼ねた「スーパー診療所」を設置したい考えだという。

代表の大西健丞氏は「厳しい条件の神石高原で地域再生のモデルケースができれば、全国の他の過疎地も再生できる」と取り組みの狙いを語る。

神石高原町は福山から北へ小一時間の高原地帯。中国地方のリゾート地として知られるが、ご多分に漏れず人口減少や高齢化に喘いでいる。大西氏が神石高原と出会ったのは偶然。広島・鞆の浦での事業の合間にドライブに訪れたことだったという。すっかり気に入った大西氏は移住を決意。自身の住民票も移した。2013年秋にはPWJの本部まで移転してしまう。

もちろん、神石高原に惚れ込んだためばかりではない。日本国内で大規模災害が起きた場合、PWJの本部が大都市にあっては「自分たち自身が被災者になり、満足な活動ができなくなる」(大西氏)。そう懸念したのだ。

町民の中にも、このままでは衰退の一途だと危機感を抱く人たちがいた。世界を飛び回って活躍する大西氏は、政財官界に幅広い人脈を持つ。そんな大西氏と町民有志が意気投合し、町おこしの話が動き出した。

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