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今のクルマは喋りすぎじゃない!? 
カーナビ、ETC車載器、レーダー探知機・・・
ここまで進化した最先端のオモシロ機能!

独り暮らしをする男女で仕事以外のケースで他人と会話しない人が増えているらしい。恐ろしい時代になったもんだ。

会話をしなくなった日本人とは対照的にクルマの用品、カーナビ、ETC車載器、レーダー探知機、ドライブレコーダー、カーロケなどは年々お喋り度合いが増している。重宝するし、わかりやすいが、クルマのエンジンをかけるたびに、「ETCカードが挿入されていません」に対し、すかさず「入れてネェよ」と切り返し、車内に冷たい空気が流れた、という経験をした人も多いハズ。

本企画では、カー用品の喋る機能の進化の歴史を振り返り、最新の機能を拝見!

TEXT/松平智敬

すべてはカーナビの音声誘導から始まった!

初代セルシオに搭載されたカーナビのボイス機能から始まった!

クルマにはドライバーや歩行者・同乗者に対して、音で意図的に何らかの情報を伝えようとする技術がある。最も古い装置はクラクションだ。もちろんこれは「音」であって「喋る」というレベルではない。アレンジしたグッズとしては、30~35年ほど前に通称「モーモーホーン」などといった、動物の鳴き声を模したクラクションが存在した。もちろん、これは適法ではなかったため、「オモシログッズ」として注目されたものの、次第に姿を消してしまっている。

本格的にクルマが喋りだしたのは、カーナビが最初だ。'91年にパイオニアから世界初の市販ナビが発売された翌年には、早くもセルシオがボイスナビを搭載している。続いてクラリオンから音声誘導ナビが登場し、翌年には三菱電機から音声案内のできる機種が売り出された。

もともと、カーナビは便利グッズであると同時に、ドライバーを安全面からサポートするといった側面もある。だから、モニター画面に目を落とさなくても自車位置がわかったり、道順などを案内したりするという機能が求められていたわけだ。

'94年にはATIS、加えて'96年からはVICSによる交通情報の提供が開始。これがカーナビに反映されることで、現在位置・ルート誘導と合わせて、音声案内の情報量が格段に増加したのである。当初、案内される音声は定型文を録音し、それを必要に応じて再生する方法がとられていた。しかし、案内する情報が増えれば定型文も必然的に多くなり、対応が難しくなるという問題が発生した。

そこで録音は単語単位で行い、それを組み合わせて再生するという技術が使われ始めた。この方法だと、たとえば数字を1~10、20・30……100、200・300……1000まで28個を録音すれば、それらの組み合わせで1~1000まで案内が可能になるというわけだ。同じ頃、記録媒体にHDDが採用されるようになり、機器の扱える情報量が大幅に増えた。結果、カーナビはますますお喋りになっていったのである。