「これからの英語学習が4技能に向かうのは本質であり必然」 ベネッセと提携したオンライン英会話「ベストティーチャー」宮地氏に聞く

英語4技能試験対策スクールのオンライン英会話「ベストティーチャー」を運営する株式会社ベストティーチャーは6月15日、ベネッセとの提携を発表した。今回の提携では、ベネッセが2014年8月より開発・運営する英語4技能検定試験「GTEC CBT」の対策コースをベストティーチャー上で提供する(月額16,200円)。GTEC CBTは年間約73万人の高校生が受験する「GTEC for STUDENTS(1998年スタート)」や英会話学校「ベルリッツ」などで培ったノウハウをもとに開発された。

今回の対策コースでは、『GTEC CBT 公式問題集』に収録されている模擬試験2回分をオンラインで受講でき、ベストティーチャーにある900以上のコンテンツも学習可能だ。GTEC CBTは全国30ほどの大学入試で活用されており、今後も4技能の必要性・重要性の高まりを背景にますます拡大されるだろう。株式会社ベストティーチャー代表取締役社長・宮地俊充氏はかねてから「量より質」「4技能試験の重要性」を説いている。今回の提携について宮地氏に話を聞いた。

――ベネッセとの業務提携はどのようにすすんでいったのですか?

株式会社ベストティーチャー代表取締役社長・宮地俊充氏

宮地:ベネッセが2013年、EdTech(教育×テクノロジー)の盛り上がりを受け、「EdTech Lab(β)」というスタートアップ支援施設を渋谷に開設したのですが、その責任者の森安康雄さん(EdTech Lab部長)とつながっていたことがはじまりです。弊社は資格試験に関して旺文社やジャパンタイムズと提携してきましたが、ベネッセが提供するGTEC CBTでも共同で取り組むことができるのではないかと思い、担当者を紹介していただいたことがきっかけとなっています。

その後、2015年1月から本格的に話し合いがはじまり、今回の提携発表に至りました。GTEC CBT対策に向けて、紙の問題集でスピーキングとライティングを学習するのはなかなか難しいことです。しかし、べストティーチャーではオンライン英会話サービスで唯一ライティングとスピーキングの両方を提供しています。加えて、先述の企業との提携があったので、話し合いはスムーズに進みました。今回のコースは年度内に数百人の有料会員を抱えるものになればと思います。試験が年3回(7月、9月、11月)あるので、11月までにどれだけ伸ばせるかがカギとなりそうです。

――今回の提携はベストティーチャーにとってどういう意味をもたらすのでしょうか?

宮地:弊社にとってのメイン事業のひとつになると考えています。やはり、英語学習が2技能から4技能へとシフトすることは本質的なものなので、高校生のときからスピーキングとライティングを学習できる環境があることがいちばんいいと思っています。将来的にはベストティーチャーを利用した高校生が、大学進学時には英会話ができるような状況を生み出したいです。

GTEC CBTは現在、上智や青学、立教、同志社、立命館など先進的な約30大学が導入していますが、この導入スピードが今回の対策コースの伸びに大きく影響するかと思います。ベストティーチャーの数万人の利用者は、平均30歳でTOEICスコア760以上、男女比は半々といった層がメインとなっていました。今回の提携を通じていかに高校生の利用者を獲得していくのかはひとつのチャレンジとなりそうです。

――4技能へのシフトが進むなか、この1年でオンライン英会話を取り巻く状況も変化してきたように思います。

宮地:Skypeで英語を学習するオンライン英会話は2007年くらいにスタートして、現在までにその学習法については認知度も上がってきました。オンライン英会話業界では、DMM英会話とレアジョブの2強とその他、という構図になっています。このような状況でのベストティーチャーの強みはライティングとスピーキングに加え、自分が話したいことを書き、話す訓練をするアウトプットベースの勉強法が重要だという考え方です。

文部科学省が2021年にセンター試験を廃止して到達度テストに変えたり、英語試験もこれまでの2技能の試験から英検やTOEFLなどの外部の4技能試験を活用することになるので、そうなるとTOEFLとかGTECなど外部の4技能の試験を受けるようになるでしょう。要するに、アウトプットベースの勉強をしないと英語の試験が解けなくなり、現行の座学での暗記偏重の学習スタイルは時代の流れに合わなくなるということです。