日立製作所執行役員・河村芳彦「ネットワーク・信頼関係こそ、人間が社会貢献していく上での最重要な資源」
オックスブリッジの卒業生は、いま

シリーズ「オックスブリッジの卒業生は、いま」の第5回目は、日立製作所執行役員の河村芳彦氏にインタビューを行いました。河村氏は、慶応義塾大学卒業後、三菱商事に入社、社費留学制度でケンブリッジ大学クレアカレッジで経済学・国際関係論の修士を取得され、その後、米国三菱商事(ニューヨーク、シカゴ)、世界銀行、ハーバード大学エグゼクティブMBAを経て、三菱商事執行役員に就任、2015年4月、現職に就任されました。

インタビュー後の記念撮影:河村氏(左)、秘書の市川氏(中央)、城口(右)

留学のきっかけ

ー まず、現在の仕事内容についてお聞かせください。

日立製作所の情報・通信システムグループ担当の執行役員として、ITをつかって社会インフラをどう整備するか、スマートな社会をどう実現するか、インフラ、環境、エネルギー、農業などをどう効率化していくか、生活水準をどう向上させていくか、という分野の仕事に取り組んでいます。

ー 留学のきっかけはなんですか?

就職するときに国際的な仕事をしたいと思って三菱商事に入りました。就職して数年のうちに、ハーバードやケンブリッジなどの米英の一流大学出身者と多く仕事をする機会に恵まれ、自分も国際的な学歴を持たなければならないと強く自覚しました。幸い、三菱商事には社費留学制度があり、それを活用して2年間ケンブリッジ大学修士課程に留学しました。

なぜケンブリッジを選んだかというと、慶應大学時代にジョン・ロビンソン先生というケンブリッジ大学の経済学者に出会ったことにあります。ロビンソン先生が監修された教科書を読み、学生ながらに感動し、その教科書の翻訳を担当された慶應大学の神谷伝造先生に紹介状を書いてもらい、大学3年生のときにケンブリッジに会いにいきました。ロビンソン先生が忙しい中時間をつくってくれたこと、また美しいケンブリッジの街並みに感動し、「いつかこの環境に戻りたい」と強くに思ったのです。そして社費留学制度の機会に、ケンブリッジを第一志望として出願し、幸運なことに学生として戻ることができました。

ケンブリッジ大学で教鞭をとった経済学者 ジョン・ロビンソン氏(出典 Wikipedia)