テレビ界には珍しい、偉大なる"普通の人"イノッチの才能
NHK『あさイチ』HPより

NHK『あさイチ』の立役者の一人

ジャニーズ事務所の総帥であるジャニー喜多川氏(83)が類い稀なる天才プロデューサーであることはテレビ界の誰もが認めるところ。V6の井ノ原快彦(39)のタレント性を見抜き、人気者に育て上げたことだけでもジャニー氏の眼力と育成能力は証明されている。

唯の人である筆者が”イノッチ”と呼ばれる井ノ原を初めて見たのは20年ほど前だったと記憶する。当時はSMAPの人気が全盛期を迎えようとしていた。木村拓哉(42)らメンバーの格好良さに圧倒された。一方でV6の一員であるイノッチが地味に見えて仕方がなかったおぼえがある。

V6が主演し、95年に短期集中放送された連続ドラマ『Vの炎』(フジテレビ)を何度か見たが、やっぱり森田剛や岡田准一らほかのメンバーより目立たない気がした。だが、それは単に筆者の眼力不足に過ぎなかった。イノッチの魅力は茶の間にジワジワと浸透してゆくのである。

2010年からは情報番組『あさイチ』(平日午前8時15分)の司会に就き、NHKの朝の顔に。それまでNHKの同時間帯の番組は民放のワイドショーに負けっぱなしだったのだが、今では首位グループにいる。才気煥発な有働由美子アナウンサー(46)の貢献度も高いのだろうが、成功はイノッチ抜きには考えられない。有働アナの頭の回転の速さが鋭利なナイフとすれば、イノッチの受け答えはどっしりしたナタ。2人の才能が噛み合ったからこそ、『あさイチ』は支持を獲得できたのだろう。

朝の番組は内容も大切だろうが、司会やキャスターの力も大きい。ワイドショーの場合、取り上げるニュースがどうしても似た内容になるから、チャンネルの選択基準はキャスターの好みになりがち。『あさイチ』はニュースこそほとんど取り上げないが、時事問題という生ネタを取り上げることに変わりはないのだから、やはり司会の力が大きいはずだ。イノッチと有働アナが立役者にほかならないのだろう。そうでないと、2人の登場までNHKが負けっぱなしだった説明がつかない。

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