ココナラ代表取締役・南章行「オックスフォードMBAで得た知識と経験を活かして、人々が"生きる力”を得るサポートをしていきたい」
オックスブリッジの卒業生は、いま

シリーズ「オックスブリッジの卒業生は、いま」では、オックスブリッジの卒業生はじめ、両大学に縁のある方のインタビューを掲載していきます。オックスブリッジでの経験が自身の生き方やキャリアにどう影響を与えたかなど、様々な切り口から話を伺っていきます。

今回は、オックスフォードでMBAを取得した南章行さんにインタビューを行いました。南さんは卒業後、「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中を作る」をコンセプトに、個人の得意なことで人の役に立てるマーケットプレイス、ココナラを創業、現在は同社の代表取締役を務めています。オックスフォードMBAでの経験や出会いから現在の活躍まで、話を聞きました。

南章行さん

オックスフォードMBAで受けた衝撃と変わった価値観

-ココナラの「あなたの得意が、だれかの役に立つ」というメッセージは魅力的ですね。具体的には、どんな事業になるのでしょうか。

ココナラは、知識・スキル・経験を人の役に立てられる、スキルベースのオンラインマーケットプレイスです。友人や兄弟にするようなちょっとした相談ごとがある人と、何かに詳しくてちょっとした相談に乗れる人をオンライン上で繋げるマーケットプレイスを作っています。内容は様々で、占い、人生相談、本・映画などのオススメ作品の紹介から、ロゴ作成、マーケティングのアドバイス、翻訳といったビジネス支援まで多岐に渡ります。現在、出品数が3万件を超え、累積の成立取引数は30万件近くになっています。ココナラを通じて自分の興味・関心や得意なことを仕事にできる社会を作っていきたいと考えています。

-南さんのキャリアを見ると、PE(企業買収ファンド)から、NPO法人の立ち上げ、ココナラの起業まで随分異なる分野で活躍されていますよね。オックスフォードMBAでの経験・考え方の変化があったのでしょうか。


MBA留学での出会い・経験を通じたマインドの変化は本当に大きかったと感じています。

私は入学当時、金融の最前線であるPE出身者として、その知識やスキルでクラスに貢献しようと思っていました。花形の職業ということで多少は注目されるかな、という期待もありました(笑)。ところが、入学後の最初のオリエンテーションで、学校側からは「社会起業家になる道を考えてほしい」と言われ、また、自己紹介の際は初対面のクラスメイトから「PEなんてMoney Evil(金の悪魔)ね」と言われたことは衝撃でした。

この背景には、オックスフォードMBAの根底に流れる、「世界最高のビジネステクニックを活かして世界を良くする」という精神があります。

オックスフォードは、PE分野で欧州No1.のMBAと言われています。一方、社会起業のコースも有名で、貧困・紛争解決など世界の社会課題をビジネスという仕組みを通じて解決しようという社会起業家も多数来ています。スコール・ワールド・フォーラムという社会課題に取り組むカンファレンスを毎年主催しており、アショカ財団のフェローなど世界トップクラスの社会起業家も同級生にいるという環境でした。

オックスフォードMBAが、資本主義(=お金儲け)の1つである金融と、その対極とも見られる社会起業・社会貢献の2つを看板授業としているのには、大きな意味があります。

MBAでは「Profit Maximisation(利益最大化)」の考え方を学びますが、オックスフォードでは加えて「誰にとっての利益か?」が重要な観点となります。たとえ斬新でお金が儲かるビジネスを思いついても、「社会に対してどんなインパクトが生み出せるのか?」が重視されるということです。MBAでの経験を通じてこういったビジネスを通じて社会を変える社会起業という視点を持てたことは大きいと思います。

様々な価値観に出会い人生を変える新しい視点を得たオックスフォードの仲間と。(南さんは右から2番目)