岡島悦子×毛見純子×粟飯原理咲【第3回】「キャリアの早い段階で、寝ずに打ち込めるほど好きな仕事を見つけよう」

左から、毛見純子さん、本荘修二さん、粟飯原理咲さん、岡島悦子さん
本連載「明日をつくる女性起業家」のスペシャルイベントとして、5月11日講談社にて開催した「明日をつくる女性起業家に学ぶ、先の読めない時代を生き抜く新キャリア論」。本荘修二氏をモデレーターに、「レシピブログ」などの人気サイトを提供するアイランド代表取締役の粟飯原理咲さん、働く女性のための日本製ジャージードレスブランド「kay me」を展開するmaojian works代表取締役毛見純子さん、そしてリーダー人材開発やダイバーシティ向上支援の第一人者であるプロノバ代表取締役の岡島悦子さんをお招きし、変革の時代のキャリア戦略やアントレプレナーシップについて語っていただきました。

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前倒しで、バッターボックスに立つために行動する

本荘: ここでまた岡島さんに伺いたいんですが、粟飯原さんのキャリアの展開ってラッキーだなという見方もあれば、NTTのときから新事業開発のトレーニングもしているし、虎の穴でも歯を食いしばって頑張っていたわけで、こういう展開ってキャリアの作り方としてどういうふうにとらえればいいんでしょうか?

岡島:お二人のお話に共通して言えるのは、すごくキャリアの早い時期に前倒しで頑張ってきたということなんですよね。前倒しで頑張るというのは、社会に出たときにずっと二軍でボール拾いみたいなことをやっているんじゃなくて、とりあえずどこに行ったらバッターボックスに立てるのかということを積極的に探っていっているということですね。

以前話に出たのラーニングプロセスとも関係があるんですが、私もマッキンゼー時代は本当に死ぬほど働いていて、でもそれは今から考えるとすごく良い経験だったなと思っています。そうやって自分を追い込んでいくことで、自分の限界を知ることができ、「この仕事だったら3日くらい寝なくてもやれるかな」と思えるほど好きな仕事なのかどうかがわかりますよね。

粟飯原さんのお話で、千本ノックみたいな企画出しのシゴキが辛かったのも、消費者向けの生活者視点の仕事だったらできるけど、ただの壁打ちや素振りみたいな企画出しの練習を来る日も来る日も続けるのはイヤだったんだろうと思うんですよ。そこでグッと踏み込む、といったことをキャリアの早めの時期にやるというのが、自分を知る意味では良いんじゃないかな、と私は思っているんです。

私は3万人くらいの方のキャリアを見てきているんですが、多くの人たちはやっぱり「何か正解があるんじゃないか」と思っていて、占いっぽい感じで「何が正しいのか教えてください」という感じになっちゃうんです。正解に速くたどり着く「課題解決」ゲームの呪縛から解脱できていない。

このお二人を見ていると、多分占いなんかやろうと思わないでしょう(笑)。「正解を教えてほしい」みたいな課題解決型のところはなくて、徹底的に課題設定型。そして、とりあえず自分でやってみないと信じられないんじゃないかな、と思います。

直感的に感じる自分の違和感を信じて、好きなことを仕事にする

毛見: 岡島さんがおっしゃるように、実際にやっていく中で、イヤなものがわかっていくという感覚があります。私が今もいちばん大事にしているのは、直感的に感じる違和感なんです。自分が最初に「これはイヤだな」と思ったものって、やっぱり何をどうしても最後までイヤなままなんですね。そういうふうに自分の違和感を信じています。

岡島: そのためには、自分の中心軸みたいなものをある程度作らなければいけないわけで、それは多分濃度の高い体験を数多くこなしてきているから、違和感を感じられるフィルターができているんだと思うんです。それをやらずに誰かが教えてくれる「これがあなたの適職です」というアドバイスを求めるという姿勢は、今のような変化の激しい時代には、そぐわないかなとに思います。