【物件選びの知恵006】 価格上昇率の高い茅場町、利回りの高い築地・・・でも今後の中古マンションマーケット動向はどうなる?

文/田中 歩(不動産コンサルタント)
築地市場(右手前)から月島マンション群を望む photo  iStock / Getty Images

東京都心のど真ん中、中央区。

西側は日本橋、東京駅八重洲口、銀座といった一大商業地が広がっていますが、東側はマンションが非常に多く存する地域となっています。

北から、江戸情緒が残る人形町エリア、ビジネス拠点でもある茅場町エリア、銀座の後背地としての機能を持つ築地エリア、高層マンションと昔ながらの商店街が同居する月島エリアは、中央区内の住宅エリアと言ってもいいでしょう。

現在、これらの地域には、日本の投資家だけでなく海外からの投資家も中古マンション売買市場に参入しており、価格が高騰している地域の一つです。

今回は、この4つのエリアのうち、東京八重洲口ビジネス街の後背地としての茅場町と、一大商業立地である銀座の後背地としての築地における中古マンション価格動向、賃料推移から、どのようなことが言えるか考察してみましょう。

分析データの算出方法

公益財団法人東日本不動産流通機構のレインズに登録された、日比谷線「茅場町駅」および「築地駅」徒歩10分圏内、2000年1月1日以降に竣工した中古マンションで、2013年1月から2015年5月26日までに取引された売買取引事例について、成約年月日と各取引事例の成約坪単価を調べてみます。以下は茅場町のデータです。

上記の散布図を見ると、日に日に成約坪単価が上昇しているのがわかりますね。

散布図にプロットされた各取引事例から推定した一次式にあるように、1日ごとに977円(年35.7万円)ずつ坪単価が上昇してきたということがわかります。

この一次式を使って、2013年6月1日時点の価格と2015年6月1日時点の成約坪単価を算出すると、前者は217.32万円/坪、後者は288.64万円/坪となり、年間価格上昇率は15.25%となります。

公益財団法人東日本不動産流通機構によると、2013年度と2014年度の東京都における中古マンションの成約単価の上昇率は約8%となっていますので、人形町の価格上昇率は相当なものであることがわかります。