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50,000人の子どもたちが親元で暮らしていない今。子どもたちが暮らす8つの形態、全て言えますか?【前編】

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前回は児童虐待が発見された後どうなるのか、児童相談所の役割や現状について書かせていただきました。今回は保護された後に、子どもたちが家の代わりに暮らす児童養護施設や里親をはじめとした「社会的養護」というものについてです。普段なじみがない領域である分、より多くの方の目にとどまるようにNAVERまとめ風にタイトルをつけてみたのですが、センスの問題か、少し攻撃的なタイトルになりました(苦笑)。

「社会的養護」って知ってますか?

さて、社会的養護とは、保護者のいない児童や被虐待児など、家庭環境上の理由で養護を必要とする児童に対して、公的な責任として養護を行う事を指します。つまり、家庭に代わって、社会保障費(我々の税金等)で子どもたちを育てることを指します。

社会人になるまで親と暮らすことがなんとなく当たり前だと思って暮らしている人も多いと思いますが、実は約50,000人の子どもたちが、そのほとんどは親がいるにも関わらず、親元で暮らすことができていない状況です。東京だけでいうと約4,000人の子どもたちが親と暮らしていません。

以下が、虐待等で保護された子どもたちがその後に暮らす社会的養護の各種形態になります。


芦田愛菜ちゃんが主演した『明日ママがいない』(日本テレビ)や、ランドセルを匿名で寄付する「タイガーマスク現象」などによって「児童養護施設」の認知度は上がったかもしれません。しかし、その中身を詳しく知る人は少なく、また児童養護施設以外の施設についてはほとんど聞いたことがないのではないでしょうか。「里親」についても、googleなどで検索すると、ペット里親がトップにあがってきます。ペットではない、子どもの里親制度について日常生活で耳にすることはほとんどないのではないでしょうか。海外のドラマや映画、里子を受け入れているブラッドピットとアンジェリーナジョリーのゴシップニュースで聞く頻度の方がおそらく多いのではないかと思います。

しかし、約50,000人の子どもたちはほとんどの大人が知らない、この社会的養護下で現に暮らしているのです。社会的養護といえども、(金銭的なもの以外は)あまり社会が育てている状況ではなく、子どもたちが困ってSOSを出しても、そのSOSが届かない距離で私たちは暮らしています。

これは児童養護施設等の慢性的な人手不足や、子どもの安全のための個人情報の保護などの理由もあり、私たちが興味を持てばよいという単純な話ではないありません。しかし、いずれにせよ大人や社会側の都合ではあるので、本来は言い訳にしてはならず、一刻も早く解消していくべき点だと個人的には思います。とはいえ、単純な話ではないということは現場近くにいて感じています。

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