バスキュール朴正義【第3回】「未来にどんなメディア体験を提供したいか。双方向に誰もが主役として参加できる状態になっている環境で、自分たちのコンテンツをつくってみたい」

オンライン学習サービスschoo WEB-campusとのコラボレーションで世の中に新しい価値を生み出そうと挑戦する「起業家たちの原点」を紐解くインタビュー企画。第6弾の今回は、バスキュール代表・朴正義さんの登場です。第3回は、創業から15年、クリエイティブの前線を走り続けてきたバスキュールの年表、後編(2008年~2015年)を振り返ります。

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さまざまなインタラクティブなコンテンツに挑戦

 バスキュール年表の後編として、2008年以降の「コラボ編」を振り返っていきたいと思います。

 ここからは「WEBが終わる」と思った時代ですね。2008年当初は「WEB2.0」とか言って「WEBはこれからだ」みたいな雰囲気だったんですけど、でも、僕は当時「WEB終わったな」と思っていたんです。

― 朴さんは常にだいぶ時代の先を行きますね。

 いや、でも僕は目標として「1000万人が参加するものを作りたい」というのがあるので、のんびりしていられませんよ。

― 2008年はまだiPhoneも日本に上陸していないですよね?

 まだガラケー全盛期ですね。うちに入ってくれたスタッフも、WEB空間で3Dやりたいとプログラミングも憶えたのに、舞台がガラケーだとがっかりですよね(笑)。そこでガラケーでどう面白いマルチユーザー空間を作ろうか必死に考えたのが「GYOROL」です。これは、ガラケーを釣竿に、大きなスクリーンに池を作って、みんなで釣りができるというものです。予想以上に面白かったですね。これが後のスマホ×テレビの実験につながっていくんですが。

― ガラケー時代に培った発想と技術がスマホ時代にもつながっていくんですね。

 東京ガールズコレクション(TGC)とのコラボもまさにガラケーの権化で、ポケモン好きな子どもの次は、女の子を掴まなきゃいけない。そこでTGC×Basculeです(笑)。ガラケーで女の子たちがアバターを作ると、TGCのランウェイの大スクリーンに映し出される、という仕掛けを作りました。まずは自分たちの持ち出しで作ったんですが、この試みには結果的に10社くらいのスポンサーがついてくれました。

― やはり好きなものを作ってスポンサーをつける、というスタンスなんですね。

iPhone上陸前のAppleに呼び出される!?

 そうですね。「mixiクリスマス」というのもその延長で、元TGCのプロデューサーでmixiに転職した方がいて、、何か一緒に面白いことをというのがきっかけだったんです。

― 人のご縁もつながってるんですね。

朴 ええ。その直前に実は僕、「GYOROL」ほかうちのクリエイティブを気に入ったということで、USのApple、クパチーノに呼び出されたんですよ。USでiPhoneが出たばっかりの頃で「これをiPhoneのプロモーションに活かせないか?」と言われたんですけど、僕は「日本でiPhoneはなかなか流行らないかも。日本の携帯はFlashも動くし高性能だから」と(笑)。

― おお! その頃の日本はガラケー全盛期ですもんね。