【舛添都知事日記】根拠不明な都の拠出額「500億円」 文科省は新国立競技場問題に誠実な回答を!
〔PHOTO〕gettyimages

広く国民を巻き込んで議論し、国民的合意を形成すべき

前回のこのコラムで説明したように、新国立競技場建設について、1週間前の5月18日に、下村文部科学大臣と会談したが、国が都に整備費の負担を求めるという内容であった。私は、総工費と詳細な建設計画を提示すべきだと答え、それがないかぎり都民に税金からの支出を要求することはできないと明言した。

これに対して、大臣が即答し、工期が間に合わないので「屋根なし」とすること、座席数は8万人ではなく一部を仮設とすること、整備費が増大することを説明した。そのような説明は、公には初めてのことなので、私のみならず、全国民が驚いた。これは、当初の約束違反であり、メディアも一斉に疑問の声をあげた。

しかも、大臣は、都が拠出する額は500億円と言ったが、その根拠も不明のままである。猪瀬前都知事や都議会との間でそのような約束ができていたというが、公式記録には何も残っていないし、拠出を確約するような公印が捺印された協定書もない。したがって、そのような前知事や都議会と大臣との「口約束」や「密約」の類に、現知事である私が拘束される理由は何もない。

さらには、大臣が、都が負担すべき額は五百数十億円という数字を出してきたので、私は、それは根拠のない話で、法的根拠をもって都が整備できるのは、せいぜい約50億円にしかならないと反論した。とにかく、都に500億円の費用を分担させるために、適当にでっちあげた数字である。

総工費や工程の詳細については、5月末に大臣が公表するというのが、18日の会談での下村大臣表明である。今は、その回答を待つしかないが、新国立競技場建設問題が全国に報道されて以来、多くの意見や疑問が国民から届けられている。その中から、次頁にいくつかを取り上げるが、いずれも当然の疑問であり、文科省にはきちんと回答してもらいたい。これまでのような不透明で、一部のスポーツ関係者たちの内輪のサークルで物事を決める悪弊は終わりにすべきであり、広く国民を巻き込んで議論して国民的合意を形成すべきであり、それ以外にこの問題の解決はない。

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