長野県副知事・中島恵理「環境省、上智大学教員時代にも活きたオックスブリッジで育んだ自主性と結束」

オックスブリッジの卒業生は、いま
オックスブリッジ卒業生100人委員会

私が在籍していた頃から、オックスフォード大の所属学部では、地球温暖化対策について、政府と連携し、また他の大学との間でハブ機能を果たし、文理融合形の研究を進めていましたが、今回訪問した時には、その連携の分野が、生態系、エネルギーや食料、水などに広がっていました。

景色が美しいケンブリッジ大学の植物園

オックスフォードとケンブリッジの違い

―中島さんはオックスフォードとケンブリッジの両方で学ばれたわけですが、そういう日本人はあまり多くないと思います。両大学を比較すると、どこがどう異なると思われますか?

コースや学部により異なると思いますが、ケンブリッジでは日本人のコミュニティーがよりしっかりしていたと思います。そして、街がオックスフォードより小さいので、その分、人の交流がしやすく、自分の学部以外の方とも交流しやすかったように思います。例えば、私はクリスチャンではありませんが、クリスチャンのグループがあってそこで知り合った方から留学生としての身の回りの生活のサポートをしてもらったりなどしました。

オックスフォードでは、自分の所属したコースの場合は、毎週金曜日にはどこかに現地視察に行くなど、より現場に即した実学に近い内容を勉強できました。オックスフォードは文系、ケンブリッジは理系が強いと聞いていましたが、必ずしもそうは感じませんでした。

―最後に、今の学生にとってオックスブリッジを進路として選択することにはどのような意義があるとお考えでしょうか? そのほか読者へのメッセージがあればお願いします。

やはり、最初に話したように、学生の自主性が尊重され、また、カレッジ制度などを通じて色々な人と接する機会のある環境に、オックスブリッジの良さがあると思います。セミナーやイベントを通じて様々な人と触れ合い、豊かな生活の中で人間性が深められる、と言えるでしょう。限られた時間の中で、勉強も自分の興味ある事も一所懸命にやりたい、という方には、本当に貴重な経験になると思います。

―私は卒業して半年ほどですが、何年か後にケンブリッジ時代を振り返ったとき、今の中島さんのようなことが言えるように頑張りたいと思います。今日はどうもありがとうございました。

<インタビュー後記>
インタビューを通じて、中島さんの留学中の経験が、その後の仕事や進路の広がりに着実に繋がっていることを感じました。言い換えれば、オックスブリッジの教育の成果が、日本での行政や教育を通じて活かされている、ということだと思います。同じく留学経験をした行政官として、私もその成果をこれからの実務で活かさなければと、気持ちを新たにしました。

中島恵理
京都府出身、京都大学法学部卒業後環境庁入庁。1999年ケンブリッジ大学環境政策修士卒、2000年オックスフォード大学環境の変化とマネジメント修士卒。環境省地球環境局、経済産業省資源エネルギー庁等を経て、2011年より長野県温暖化対策課長。その後、環境省自然環境局、上智大学大学院地球環境学研究科准教授を経て、2015年4月から長野県副知事。
島田智寛
神奈川県出身、慶應義塾大学経済学部卒業後環境省入省。環境省総合環境政策局等、外務省気候変動課、復興庁等を経て、2013年サセックス大学持続可能性のためのエネルギー政策修士卒、2014年ケンブリッジ大学環境政策修士卒。2014年7月から環境省自然環境局勤務。

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                                                    オックスブリッジ100人委員会より