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有名企業84社 わが社の「センター」はこの人です!(下) 史上初の大調査すべて実名!「ウチのエースは誰か」
三井住友銀行 日本生命 東京電力 官公庁 ほか

交渉人に、ヒット屋

アベノミクスの恩恵で潤う銀行業界では、驚きの人事が断行された。

三井住友銀行ではこの4月1日付で「昭和62年入行組」が複数、新任執行役員に就任したのだが、市場部門から二人が同時に役員に上がる異例の人事となったのだ。

「小池正道氏、佐藤俊弘氏がその二人です。三井住友銀行の市場部門は メガバンクの中でも強いと言われていたが、最近では日銀による追加緩和が実行されることを見越して株式運用へのシフトを行っていたことでさらに名を上げ た。市場部門からのトップ就任を目指して、二人がしのぎを削っていく」(証券会社幹部)

金融業界にあって元気がないのは、人口減少・高齢化のあおりをもろに受けている保険業界。

しかし、次を引っ張る「異能の人」は着実に育っている。

たとえば、日本生命の鹿島紳一郎広報部長は「プリンス」として業界に名を轟かす。

「真偽はわからないけれど、『米国駐在中に暇を見つけて米国弁護士の資格を取った』などと言われるほど頭が切れる。日生の天皇と謳われた宇野郁夫元社長の秘書も務め上げていて、実力は折り紙つき」(ライバル社OB)

かたや明治安田生命の永島英器企画部長は、丸の内界隈で働くサラリーマンを集めて「部活動」を企画するアイデアマン。

「それも、阪神ファンを集めた『丸の内猛虎部』や、静岡県出身者で作 る『静岡部』など視点がおもしろい。保険会社の企画部長がそんなことをするのは聞いたことがない。出世頭なのにまったく偉ぶらないから、周りにどんどん人 が集まってくる。この人脈を使って、次にどんなことを仕掛けてくるのか」(明治安田社員)

続けて業界の垣根を越えて見ていけば、頭角を現している人たちには、「タフネゴシエーター」という共通点がある。

伊藤忠がタイの大財閥CPグループと組んで、中国のCITICグループ(中国中信集団)に巨額出資する案件が話題を呼んだが、CP側との交渉を担ったのが専務執行役員の福田祐士氏。

「出資に後ろ向きになるCP側幹部に、岡藤正広社長とともに何度も話し合いを重ねて口説き落として、世紀のビッグディールをものにした」(ライバル社幹部)

ユニクロブランドのファーストリテイリングとの共同開発を指揮するのは、東レの石井一事業部門長。

「共同事業は10年を超えて驚異的な成長率を記録しづらくなる中、ファストリからの強まる値下げ圧力に対峙。素材メーカーは立場が弱いことが多いが、『それだったらうちは引き上げます』などとブラフを巧みに使う凄腕」(東レ社員)

センターたちの共通点をさらに探せば、「モノが売れない時代にあっても、ヒット商品を作り上げる」ということがある。

たとえばセブン-イレブン・ジャパンの石橋誠一郎執行役員は、カップ麺の『セブンゴールド日清名店仕込みシリーズ』を担当した商品開発のトップエリートだ。

「最近も、関西地方独自の食文化に合わせたうどんなどを開発して、地域密着の味をどんどんヒットさせている。関西の味を研究する際には、飲食店を食べ歩きまわったそうです」(マーケティングコンサルタント)

キリンビールの大久保利啓主務も、「ヒットしたリンゴ酒『ハードシードル』の立ち上げにかかわり、チューハイ『ビターズ』の柱を築き上げた。ビール離れが進む中で、『ポスト・ビール』の主力を作れる大器と評判」(酒販店主)。

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