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スクープレポート 習近平のスキャンダルを追え!「中国のトップを裸にせよ!」——外交交渉の裏カードをついに掴んだ 
安倍政権「日中インテリジェンス戦争」最前線
昨秋の「仏頂面」よりは和らいだが、習近平主席の表情はまだ固かった〔PHOTO〕gettyimages

本誌編集次長 近藤大介

習近平主席の権限が強大で周囲に政敵がゴマンといる—安倍政権が目論む対中戦略は、向こうのトップを直接狙うものだった。握手の裏で展開される日中外交戦を、東京・北京・ジャカルタで追った。

「習近平に一矢報いる」

谷内正太郎国家安全保障局長の執務室には、中国から取り寄せたという、中国を中心とした世界地図が掲げてある。「これを見ていると習近平の野望が理解できる」と、谷内局長は周囲に説く。たしかに中国製の地図を見ると、習近平主席が掲げる「アメリカとの新たな大国関係」を築くために、日本列島がいかにも邪魔に思えてくる。

「習近平に一矢報いてやる」—最近はこれが安倍晋三政権の「合い言葉」となっている。

4月22日、ジャカルタ。昨秋から続く鬱陶しい雨期がようやく終わろうとしていることで、1000万市民は「春の気分」だったが、市南西部に位置する国際会議場だけは、緊張感に包まれていた。この日、ASEAN(東南アジア諸国連合)一の巨大都市に、アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年を祝うべく、29ヵ国の首脳が集結していた。

中でも、昨秋に就任したばかりのジョコウィ大統領が気を遣ったのは、「ライバル関係」にある安倍首相と習近平主席の二人だった。記念撮影でも安倍首相を左横に、習主席を右横に招いた。中華の伝統に従えば、主人の右手が「主賓」であり、この立ち位置を中国側が強く要求したからだ。

日中両首脳は、夕刻に約30分間、この2年でわずか2度目となる首脳会談を、会場内で開いた。この時も中国側は、「習近平主席が先に入ること」にこだわった。これまた中華の伝統に従えば、先に入って客を迎えるほうが「主人」となる。

安倍政権のディープ・スロートA氏が明かす。

「たしかに日中首脳会談を望んだのは主に日本側だったが、中国側は形にばかりこだわった。少しでも和んだイメージを見せるためか、習近平は薄い口紅まで塗って現れた。習近平は『アジアの盟主』を気取る割に、肝っ玉が小さいというのが、われわれの見立てだ」

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